感動した。心から感動しました。

バドミントン世界選手権の決勝戦。奥原希望選手が日本人初の金メダルを獲得しました。

e7aff14aca510018f26023588404fe31
 

大陸でも放映されていて、LIVEで見ていましたが、相手はインドの長身選手のプサルラ選手でした。157cmの奥原選手と180cm近い彼女との身長差は20cm以上。どこにシャトルを打っても届くような手足の長さと強烈なスマッシュ。リオオリンピックでは準決勝で完敗、いいところなく破れていました。

G20160819013196420_view

 奥原希望選手の世界選手権優勝を伝える大陸のCCTV体育。大きく報じられました。


バドミントンはやってみるとわかりますが、すごく苦しい種目で、とにかく運動量は半端ではありません。いかに体勢を崩さず、リターンするかということがポイントなのですが、苦しいときにクリアを打たれる、ドロップを落とされるなどの揺さぶりにあうとあっという間に足が止まりだします。

badminton-166415_640

奥原希望選手はリオオリンピックの後は不調が続き、無理もたたって右肩痛に。

リオオリンピックの後は山口茜選手に遅れをとり、本人にとっても苦しい時間が過ぎていました。「もう、奥原はダメかもしれない」という風評もたち、すごく精神的にも苦しかったと思います。かつて栄光を勝ち得て女子バドミントンシングルで初めてのメダリストという称号を得ただけに逆にその栄光が重荷に感じたこともあったのではないでしょうか。



プサルラ選手との決勝はバドミントンのすべての技術を出し尽くしたような試合でした。第2ゲームのラストポイントはなんと73回のラリー。打たれても揺さぶられても小柄な奥原選手が必死に追いつき、手を伸ばし、拾いまくりました。打っても打っても拾われる。インドのプサルラ選手も必死で決めにかかるのですが、彼女自身も体力は限界ギリギリだったと思います。水分補給などでコートを空けてイエローカードをもらったり、”On court" と審判に何度も促されるなどのシーンもあり、両者ともに気力と体力が尽きて倒れ込むようなシーンもたくさんありました。ピンチになると目を閉じ、ラケットを両手でもって自分を信じる気持ちを確認する奥原選手の姿も印象的でした。

最終ゲームもプサルラ選手にチャレンジで失敗して19点目を奪われ19-17と逆境に。でもそこから諦めずに必死に粘って先に20点目のマッチポイントを獲得したものの、そこでアウトの判断を誤り、同点になって2ゲーム目同様のデュースになりました。

そこから2点を連取しての初優勝。日本人として長い歴史のあるバドミントンでの快挙でした。



奥原希望選手のドロップが決まった瞬間の彼女のガッツポーズ、そして涙。腰を折って顔を手で顔を覆ってしばらく動けなかったプサルラ選手。インドという決してスポーツ大国ではない国から誕生したこの素敵なヒロインの姿は印象的でした。インドの国旗をもって必死で応援するインドの方々。そして、スコットランドのグラスゴーという地でも「がんばれー」「奥原、がんばれー」という日本語の声援も観客席から何度も聞こえました。両選手にとってどれほど心強かったことでしょう。

双方ともに力を使い果たした大熱戦で、グラスゴーの観客も試合が終わった瞬間、インドの応援団も日本の応援団も含めて全員がスタンディング・オベーション。奥原希望選手の優勝は日本人としてもちろん嬉しかったですが、インドのプサルラ選手の粘り強さ、そして互いに死力を尽くした素晴らしいゲームそのものに感動しました。

480KIT09837
(写真:Badminton Magazine)

 お時間が有る方はぜひ、フルゲームを御覧ください。随所にヘアピンやバックドライブなど高度なバドミントンの技術の応酬、満身創痍に双方ともなりながら、ともに最後まで勝利を目指しての激闘は近年、稀に見る好ゲームです。決まったと思っても拾われるシーンの連続。プサルラ選手の迫力あるスマッシュや深いクリアに粘りのレシーブとヘアピンで小柄な奥原希望選手が堂々と対抗。第2ゲームのラストポイント73打ラリーは必見です。


そして、コートを去る時に「ありがとうございました」という奥原選手のいつものルーティンも素晴らしいです。いつもコートに入る時にお世話になった方への感謝の気持ちをつぶやき、そしてゲームが終わった後に必ず、礼を尽くす彼女の姿は日本人の習慣の美しさを再確認する瞬間のように思います。

 幼い頃から両親をはじめとする多くの人の支えと応援を忘れずにがんばり続けてきた奥原希望選手の姿勢は本当に立派だと思います。強い精神力、小さな体のハンディや度重なる怪我にも負けない心の強さ。学ぶことがたくさんあります。


試合後のインタビューでも目指すのは東京オリンピックの金メダルと明言した奥原希望選手。女子ダブルスも新鋭ペアの銀・ご存知高松ペアは銅、男子ダブルスも銅とこれからの期待がふくらみます。卓球のワールド・ツアーでも張本選手やみまひなペアの優勝など、次々に世界で若い世代が活躍する姿にたのもしさを覚えます。

タメ口がどうとか、そんな細かいことにこだわらず、過程を通じて若い人たちは学んでいくし、伸びていきます。「今の若い奴らは・・・」なんて言うのはおじさんの愚痴にしか過ぎません。絶対に生意気盛りな若い人たちも挫折はありますから、それを通じてしっかり「社会」というものを学んでいくと僕は思っています。

多くの方に支えられたことを忘れず、ひたむきに努力を重ねる奥原希望選手の姿を見て、また、あきらめない大切さ、粘り強く根気強く立ち向かう心と最後まで希望を持ち続けることの意味を学びました。

ありがとうございました。

奥原選手がコートを去る時の言葉を僕も彼女に言いたくなる、そんな気持ちになる素晴らしい復活の決勝戦でした。
 
PK2017082802100191_size0

今回の記事はいかがでしたか?よろしければ、右下の拍手をお願いします。
よろしければ、最後に左下のバナー1pushのご協力をお願いいたします。

にほんブログ村 大人の生活ブログ 中国・中華圏ナイトライフ情報(ノンアダルト)へ

 台湾壽賀喜屋へ行こう!クリックでHPへ。  
台湾スガキヤ
                
 ポイントをためて現金に換金!登録はこちら。
日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス