大陸を中心とした共享单车の現状は前記事でお伝えした通りですが、僕が今、最も利用するのが共享电动自行车(シェア電動自転車)です。

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最近は雨の日以外はバスやタクシーにほぼ乗りません。世界のコンプライアンス化が進み、マナーも向上してきていますが、大陸ではまだ公共機関やタクシーのサービスは日本のようにしっかりしていません。

まず、バスですが時刻表は基本的にありません。始発と最終の時刻が書いてあり、何分間隔で来ますといった表記だけです。さらには運転手のマナーがまだまだで、急発進⇒猛スピード⇒急停車が普通。カーブもスピードを緩めず曲がりますかから、しっかり手すりとか吊革持って立っていないと危ないです。座席に座るのは疲れているというより安全確保のためですね。

さらには降車合図のボタンやブザーはないため、降りる少しぐらい前の所でドアのところに立って降りることをアピールするのですが、通過されることもあります。クラクションを鳴らのすは以前より規制で減りましたが、窓やドアを開けてぶつかりそうになったバイクや歩行者と運転手が大声で喧嘩することは今でもよくあります。安全運転などは考えていません。とにかく早く運行を終わらせたいという感じが見え見えで人がまだ乗り降りしているのにバスを出発させたり、乗客に怒鳴るのもしょっちゅうですよ。

乗客も日本以上のスマホ中毒ですから、90%ぐらいの人はスマホ見てて混んでても奥に詰めません。入口付近がギュウギュウ詰めなのに奥はガラガラとかよくあります。最近はかなりイヤホーンをする人以前に比べて増えてきましたが、動画やゲームの音出しもよくあります。ですからバスに乗ると便利ではあるのですが、正直、不愉快なこともあるし、疲れます。

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タクシーは最近は滴滴出行のAPPを使いますから、乗車拒否や行き先を知らないことは基本的にありませんが、手でひろった流しのタクシーは状況は改善があまり進んでいないです。日本に比べたらすごく料金は安いですが、やはり割高なので僕はあまり利用しません。

そこで便利なのが共享电动自行车です。これは无站点方式(どこにでも駐輪できる随放随停のこと)ではなく指定站点方式(決まった場所に駐輪して戻す)でもあり、mobikeやofoのように脈絡なく駐輪されるということはありません。従って管理が良くはないですが、悪くはありません。旅行者も中国の電話番号SIMがあってSMSが使えれば、パスポートを使って登録できますが交通ルール事情の点からオススメはしません。

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上海で最も普及しているのは享骑电单车(かつては公司名が享骑出行)です。緑色の車体で見た目は自行车(自転車)ですね。ペダルもついていますが、基本的には電動バイクのようなもので、アクセルを回せばペダルをまったくこがなくても進みます。時速20~30kmぐらいは簡単に出るので、少し距離のある10~20kmぐらい圏内に行くときにすごく便利ですね。キャッチフレーズは「およそ5km外にはあなたの夢がある」。近くもなく、遠くもないという距離にまさしく最適です。

大约五公里外 有你的梦想
小时候,我们奔波于各种培训班之间却不知道真正喜欢的是什么;长大后,想充实自己的爱好却止步于那不近不远距离,离家几公里外是否有可以完成你梦想的地方?像以前那样,我们陪着你完成梦想吧。

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2016年の春頃から街中に置かれ始めたので、すぐに登録をしました。当時は情報がなく、外国人の登録ができるかどうかわからなかったのですが、台港(台湾人や香港人)用の登録のところでパスポート登録したら問題なく、できました。押金は299元、微信か支付宝でデポジットしていく仕組みはmobikeなどと同じです。途中で臨時駐輪したい時は課金されますが、スマホで施錠⇔解錠がこまめにできるので、ちょっとスーパーとかコンビニに寄りたい時にも便利です。料金は1時間2元。1時間を過ぎると3元ずつの課金です。45分を過ぎるとSMSで連絡が来ます。

しかしながら、最初の頃はやはりいくつかの問題がかなりありました。

①開始当初は台数が少なく、车点(駐輪ステーション)に行っても数がない。
②見つけても没电(充電されていない)のものが多くて、実際には動かず乗れない。
③充電されているものを見つけても故障などで動かなかったり、サドル部分が壊れていたりする。
车点が少なく、見つける前に没电になると普通の自行車よりこぐのがはるかに重い。
车点が置いてみないとわからず、表示された近く车点まで移動しないと还车(返却と施錠)できない。
⑥APPの不具合がとても多く ↓↓ て、更新もよくされるが、更新前のAPPは使えず、必ず更新が必要。


上海姑娘骑共享电动车10分钟,居然扣了77块钱!

といったところです。ただ、新型タイプが少しずつ投入され、APP もかなり改善されてきたため、いくつかの問題は以前に比べ少なくなりました。

①最新のAPPで付近の车点がいくつあるか地図状に表示されるようになった。
②番号を手入力のときも暗いと前は見えなかったが、スマホのライトが自動で点灯するようになった。
③新型タイプの導入が少しずつ進み、車体の性能が上がり、充電のもちがよくなった。
④旧型タイプは作りが雑で破損が多いかったが(サドル部分、アクセルが取れている、インジケーターが破損、ブレーキ不具合など)、新型タイプは随分とつくりが良くなり、故障そのものが少ない。
⑤停车点が少しずつ増えてきて、台数もそれなりにあるようになった。
⑥APPの不具合が少なくなり、表示も的確に早くされるようになった。
⑦バッテリーの交換が担当が増えたようで以前より回数が増え、没电のものが少なくなってきた。
⑧臨時駐輪のとき、「快点回来(早く戻ってきてね)」と中国語の音声案内が出るようになった。

しかし、新型タイプになっても改善されないのは自転車を立てるスタンドのつくりの悪さがピカイチだということです。とにかく、不具合が多くて、軽くスタンドが上がらないことが多く、歩道の段差などを利用してぶつけて跳ね上げなければならないことがほとんどす。日本の技術力はこんなちょっとしたことでも凄いと思ってしまいます。

 最新APPの画面のひとつ。実際にはこの上に地図が表示され、現在地と近くにある车点がGPSで表示されます。解錠するときに充電量と予想される走行距離がでるので、なるべく充電量が多いのを探すのは言うまでもありません。マンションやホテルの前のマイナーな车点だと利用者も少なく、良いのが見つかりやすいですね。充電量50%以上がいいのですが、なかなかありません。
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 台数があっても地铁站(地下鉄の駅)前などの车点では人気があって使えるものを見つけるのが難しく、「換一輌」になることが多いです。最近は利用者が増えて、充電が十分されている(50%以上)のものがなかなか見つかりません。そんな時は途中にある次の车点(マイナーそうな場所)で充電が十分なものに乗り継ぎます。またはofomobikeを利用して目的地に向かいながら途中にある別の车点に行って乗り継ぎます。1回毎車輌を変えると課金されるので2元×2で料金はかかりますが、夜中にタクシーとか乗るとすぐに30元(5kmぐらい)~150元(25kmぐらい)はすぐにかかり、時間に寄っては深夜割増になりますから、断然、お得です。
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 旧型タイプ。サドル部分が壊れやすく、バッテリーカバーもなかったため、バッテリー盗難を力ずくでされているようなこともありましたが、新型は今のところバッテリーが破壊されて、はずされているのを見ることはなくなりました。
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 新タイプの車体。つくりが良いので見ればすぐにわかります。タイヤのフレームの色が緑色になっていて目立ち、カゴもいいのがついています。バッテリーカバーも新たに装着されてバッテリーを力づくではずしての盗難にも対処。最初はこのタイプから解錠し始めるのが基本。
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 上が旧タイプの充電量インジケーター、下が新タイプの充電量インジケーター。電池は同じ容量ですが、電気のもちが多分旧型より新型の方が車軸などの構造やベアリングの新しさから1.5倍ほど良いように感じます。
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 左が旧型タイプ、右が新型タイプ。ライトの位置やハンドル形状も違います。
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 最も良くなったのはQRコードの位置。旧タイプはサドルの後ろでネジが邪魔で読めなかったり、スマホをかざす位置が微妙に難しかったものの、今は読み取りやすくなりました。読めなくても番号の手入力で大丈夫。旧型タイプはネジが邪魔で番号も見にくかったです。
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 16歳未満は使用ができません。ofoのように子供は乗ってませんから、利用者のフラフラするような危ない運転は見受けられません。ofoはサドルの高さが調節できるので、一応12歳未満はダメと書いてありますが、小学生ぐらいの子もよく乗っていて、危なっかしいです。mobikeは車体が重いのとサドルの高さ固定なので、やはり子供はほとんど乗らないです。
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 新型タイプはバッテリーカバーが装着されて、バッテリー盗難がほぼなくなりました。
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 先日、夜に利用した時に新型タイプのライトを点灯させて撮ってみました。上海の地铁などの公共交通は信じられないかもですが、22時過ぎが終電だったりするので、夜に動く時の足として本当に重宝します。夏は特に気持ちがいいですよ。23時を回るともう、足はタクシーしかありません。
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ただ、乗る際の注意点がいくつかあります。中国をなめてはいけません。事故になったら、悲惨なことになります。
また、自分が被害にあうだけではなく、加害者になる可能性もありますから、十分に注意して下さい。

まずは車輌点検をしっかり。ブレーキがきかなかったり、甘かったりするものがあります。サドルもグラグラだと運転中にいきなり動いて危ないです。もし解錠しても5分以内に还车(返却と施錠)すれば無料です。「故障」とか「没电」など理由を選ぶボタンが4つ出現しますから、それを押して还车します。

 交通ルールの遵守。逆行や信号無視は絶対にしないようにしましょう。一応、ナンバーがついていて电动车の扱いになっており、スピードも結構出ます。交差点では要確認です。日本と違って、交差点での一時停止などは期待できず、突っ込み合いですから、こちらが止まった方が無難。右折(日本の左折)は赤信号でもできる交差点がほとんどなので、要注意です。信号無視も特に一般の电动车は多いので、青信号でも油断は絶対にできません。安全第一。

 むやみに車線変更を絶対にしてはいけません。猛スピードで横をすり抜ける一般の电动车がすごく多いし、歩行者も普通に电动车や自行车専用道を歩いています。特にバス停附近は人が不規則な動きをします。脇見運転は絶対にいけません。危なかったら必ず、ブーブーとクラクションで合図をしないといけません。また、夜間は電灯を必ずつけないと道路状況が悪かったり、物が落ちてますから危ないです。人やバイクが多い繁華街などは徐行が基本。

 电动自行车として車輌登録されており、ナンバーもついています。バイクではないので基本はこがないといけません。実際はアクセルだけで進みますが、警察に出会ったらこいだ方が無難です。道路交通法(逆走など不可)や信号無視は違反適用されますので注意して下さい。
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 中国の道路はアスファルトがガタガタで段差や亀裂が多く、ハンドルをとられることはしょっちゅうです。いきなり穴が空いていたり、凹んでいたりも多く、カゴに物とか入れていると跳ねて飛び出します。また、結構、腰に衝撃がきますから、地面状況をよく見ないといけません。特に怖いのは縦の亀裂でハンドルをとられて転倒します。基本ヘルメット無しなので、転んだら大怪我の可能性大。片手ハンドルは絶対にやめて、両手でしっかりとコントロールしないといけません。

 こんな感じの道路が怖いです。マンホールの段差も日本より遥かにいびつです。スピード出しているとバウンドしますし、かなり腕と腰に衝撃が来ます。タイヤを溝にとられて危なかったこと数度。幸い転倒も衝突も一度もないですが、油断は絶対にできません。ダートにいきなりなったり、工事中が表示もなく有ってアスファルトが急に掘られていたりなどはしょっちゅうです。
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 充電量は絶えず、インジケーターでチェック。いきなり、力がなくなって止まります。止まるとペダルでこぎますが、半端な重さじゃありません。充電が切れそうな場合は一番、近くの駐輪ステーションを余裕をもって目指します。好きな所に駐輪することはできないため、还车(返却と施錠)ができません。臨時施錠中も課金され続けることも忘れないようにしましょう。

 近くに駐輪ステーションがないときは担当のHot Lineに電話になりますが、なかなか繋がらないし、夕方5時以降は終わってます。还车処理が終わるまで課金され続けますから、100元ぐらい落ちちゃいますよ。従って、駐輪ステーションがまったくない場所(浦東とかまだまだ少ない)にこれでいくことは避けた方がいいです。出川哲朗さんのTV番組「充電させてもらえませんか?」と同じ。ただ、電気がなくなっても自分で充電はできないので、乗り継ぎになります。

 このように停车点(駐輪ステーション)がしっかりあることは稀で、だいたいのエリア内に止めればOKという感じです。何台か、没电のものが固まって置いてあるのでこのあたりとわかります。
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 たまたま乗ってたら他の利用者がいて写真を撮りました。最近は人気ですごく利用者が増えています。ただ、mobikeやofoとは違って「乗り捨て」感覚はそんない強くはないので、雑に扱われていて捨てられていたりすることはないです。それときちんと駐輪ステーションに返さないと課金され続けて还车できないので、手で鍵をかけるmobikeやofoと違い、まともな車体が8~9割です。
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まだ、出たばかりすぐの頃は150元デポジットすると150元分が無料でついてきて、300元分乗れる(実質半額だった)という超お得モードだったんですが、今はすごく利用者が増えて、キャンペーンが終わり、100元チャージで期限1ヶ月のクーポン30元分になってしまいました。チャージは10元ぐらいからできますが、多額のチャージほどクーポン券がたくさんあって、お得です。僕はいつも100元チャージですね。1時間2元のクーポンが先に自動的に落ちていくので、元金はあまり減らないのもいいですね。

 この前のブログでも書いたのですが、所用で中山公園に行った時に新しい共享电动自行车を発見しました。免押金とあったので早速調べてみたら、提携している銀行に預金があればということでした。それ以外は同じ299元。杭州骑迹科技有限公司という杭州が中心の「骑电单车」で、まだ、上海にはそんなに台数は多くないようですが、これからジワジワと増えていくかもですね。
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上海では圧倒的に享骑电单车(享骑出行)の独占状態ですが、大陸の各都市では上の骑电单车のように共享电动自行车が他にもいくつかあるようです。ただ、1台あたりのコストが高いので、mobikeやofoのように一気に大量投入とはいかないようです。

 シェアサイクルとは違って「充電」という大きな手間がかかりますから、その課題の対処が一番大きいでしょうか。粗大ゴミのようになることは今のところはないのですが、利用の頻度に充電が追いつくかが一番の成功するかどうかの分岐点ですね。
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 ofoもすでに "E-Bike" の発表をしており、まもなく共享电动自行车市場に参入するようです。
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大陸の「シェアの世界」は共享单车が2017年、爆発的に広がり、自行车(自転車)⇒电动自行车(電動自転車)⇒电动车(バイク)と広がってきています。スマホの爆発的な普及とインターネットの整備が大陸の隅々まで行き渡り、GPSが普通に利用されるようになった現代の大陸においては、自転車、バイク、車と本格的にシェアの時代が始まろうとしています。人口が極めて多いこの国においては確かに効率の良い方法かもしれません。

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 共享电动自行车から共享电动车へ。動きはどんどん加速しています。大陸においては誰も後始末のことは具体的に考えていないでしょう。問題が出たらその時はその時と考え、ビジネス先行になっているのは明らかです。
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さらには共享车(シェア電動自動車)についても大陸ではすでに実用化されて始まっています。この動きはシンガポールなどの中華系アジア諸国やヨーロッパにも飛び火して、新たなマーケットの獲得と利益追求を目指していく方向になるのは間違いないでしょう。

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便利、低コストなど多くの長所がある共享单车。僕もよく使っていますが「共享」である以上、公徳心のボトムアップがより必要だと思います。僕も「面倒くさく」なることはあってもいい加減にしないように最低限のマナーは守りながら使っていきたいと思っています。

「使い捨て」ではなく、「公共物」であるという意識を上げることが今、共享においての早急の課題であることに間違いはありません。

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