台湾の職業棒球については何度かこのブログで状況を発信していますが、その歴史は実に紆余曲折を辿っており、チームの変遷も極めて複雑です。長い期間、安定しているのは地域密着型の台南・統一獅子ぐらいで、あとの3チームは身売りや合併を繰り返しており、昨年のブログでご紹介したように義大犀牛(ライノズ)が予定通り、昨年11月のシーズン後に金融集団の富邦にチームを身売りしました。
これで再び南部の高雄は再びホームチームを失い、4チームのうち3チームが台湾北部にフランチャイズをおくという形となりました。ただ、義大犀牛は最後となる2016年の台湾シリーズで中信兄弟を破って優勝、最後の一花を咲かせはしました。しかし、この時はすでにチームは富邦への身売りが決まっており、興農牛から義大集団が買い取ってからわずか4年間という短命に終わってしまいました。
新しく誕生したチームは富邦悍将(ガーディアンズ)。
新北市の新荘野球場に本拠をおいています。ただ、今までのチームの歴史から高雄での開催試合が多く、台中(興農)➜高雄(義大)➜新北(富邦)と親会社の状況でコロコロ変わっているファンにとっては気の毒な状況も理解しているところがあり、北部のチームではあるものの、高雄を準フランチャイズ的に考えているようです。また、チームのビジョンもしっかりと創っており、多くのスポーツ事業の支援をしてきただけあって、かなりしっかりとした経営が期待できそうです。
チームカラーは義大犀牛の紫からドジャースブルーの青(水色もサブで使用)へ。見た感じは日本の駐日ドラゴンズと似たようなカラーリングです。
チームの選手そのものは義大犀牛からのスライドとなることもあり、昨年の台湾シリーズから優勝争いは富邦VS中信の「金控大戰」とも言われています。
開幕戦はまさしくこの両チームの対戦でした。
金融グループの中信に身売りした兄弟もそうですが、サービス産業の兄弟や義大集団はやはり、今の時代、体力的に職業棒球を維持するだけの経営の余裕がなくなってきてるのでしょう。やはり、電子マネーの取引が主流になってきている台湾や大陸、香港の中華圏においては金控集団が安定した経営基盤をもっているということでしょう。
さて、富邦悍将の新しい啦啦隊はAngels。主力の7人は他チームからの移籍でした。特にLamiGirlsでd大人気だったAmisをスカウティングし、一気に啦啦隊のファン獲得合戦に参入してきました。
Fubon Angels facebook
球団戦略としてもLamigo桃猿が始めたマルチメディア戦略を追随しており、地域密着型の統一獅、台北と台中の2フランチャイズ大都市中心型に対して、桃園市と新北市という台北周辺の衛星都市をフランチャイズとするこの2球団は球団戦略も似通ったところがあります。
Fubon Angels初登場の隊員紹介シーン。他の啦啦隊から来た子が多いので手慣れたもんです。
こちらはいつもの試合前の1回の啦啦隊紹介。この水色がサブカラーですね。
お好みで御覧ください。LamiGirlsのような多彩なユニではないですが、各隊からスカウティングしただけあってダンスはなかなか。全身のRhino Angelsもセクシー系のダンスは得意でしたから、その路線を継承はしている感じです。ダンス・ミュージックも同じような感じです。
新啦啦隊を結成するにあたり、LamiGirlsで中心だったAmisはどうしても啦啦隊の核として欲しかった人材だったのでしょう。元々、富邦金控は多くのスポーツに参入しており、マラソンやゴルフの冠大会やバスケットボールチーム富邦金控勇士籃球隊も持っており、啦啦隊も以前からありました。
2017ユニバーシアードのスポンサーも担当。イベントには野球と籃球の両吉祥物と啦啦隊が登場。
台北マラソンの時の富邦金控勇士籃球隊の啦啦隊。
このBraves啦啦隊が母体となって籃球と棒球の両方を応援するという形になってきました。ここに他球団から移籍してきた7人が加わりAngelsを結成という感じです。
Fubon Angels の人気娘2人が啦啦隊を中心になって引っ張っています。
LamiGirlsのエースだった艾蜜絲(Amis) & Rhino Angelsのエースだった賴鈺涵(橘子)
啦啦隊Fubon Angelsは12人でスタートしましたが、LamigirlsのAmis、Rhino Angelsの卡卡、橘子、「葛皇」Grace,Uni GirlsのJulie,Passion Sisters的豆芽、東東の7人が移籍してきました。富邦も啦啦隊の存在はかなり重視しているようで、結構、良い条件で契約されたのではないか?との噂があります。
Amisと橘子の応援風景。人気は抜群です。
野球以外のイベントがらみの経営戦略もLamigo桃猿と似ており、集客を野球だけの魅力だけではなく幅広い層の人に球場に足を運んでもらおうという訳です。現在は明日7月16日まで「Music Night」が開催中です。
試合開始前のMusic Nightファンサービス。野球よりも啦啦隊目当ての人も多そうです。
こうなると野球が目的なのか、啦啦隊のLIVEが目的なのか、頭がグルグルしてきます(笑)。
5月13日のAngelNight・始球式には女優・タレントの方志友(ベアトリス・ファング)さんも登場しました。
現在、台湾の4球団はそれぞれに特徴のある啦啦隊をもっていて、球界の盛り上げに大きく貢献しています。ただ、富邦悍将のチーム成績は不振。上半期は最下位に沈み、下半期も負けが込み始めています。昨年の義大が最後に優勝を飾っていますから、その反動もあるのかもしれません。
台湾職業棒球の流れは一層加速して、野球の力量だけではなく、球団の総合力が問われる時代に完全になってきました。
「魅力ある球団」をどう構築していくか?
新たに参入した富邦集団は子供たちから青少年世代までスポーツ教室を開くなど社会教育的な面での貢献度も高く、スポーツに参与する人を増やしていくボトムアップ戦術が特徴のあるところ。野球に限らず、スポーツを楽しむという人を増やすことによって結果的には球場に足を運んでくれる人が増えることにもなっていくのではないでしょうか。
2017年のブレーブスによる少年少女バスケットボール教室。社会貢献を理念として掲げており、今後は野球教室なども開かれていくにちがいありません。単に客寄せ的なサービスに走るだけでなく、地域に密着して活動する統一獅のような特徴ある活動で球団のファン層を厚くしていってもらいたいものです。
地道な社会貢献と派手な広報活動やファンサービス。その両輪に加え、チームとしての強さや魅せる技術などを併せ持ったとき、この新興球団は親会社のポテンシャルを活かして、大きく飛躍していく可能性があります。他の3球団と競い合いながら、中華職業棒球全体を盛り上げていってもらいたものですね。
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これで再び南部の高雄は再びホームチームを失い、4チームのうち3チームが台湾北部にフランチャイズをおくという形となりました。ただ、義大犀牛は最後となる2016年の台湾シリーズで中信兄弟を破って優勝、最後の一花を咲かせはしました。しかし、この時はすでにチームは富邦への身売りが決まっており、興農牛から義大集団が買い取ってからわずか4年間という短命に終わってしまいました。
新しく誕生したチームは富邦悍将(ガーディアンズ)。
新北市の新荘野球場に本拠をおいています。ただ、今までのチームの歴史から高雄での開催試合が多く、台中(興農)➜高雄(義大)➜新北(富邦)と親会社の状況でコロコロ変わっているファンにとっては気の毒な状況も理解しているところがあり、北部のチームではあるものの、高雄を準フランチャイズ的に考えているようです。また、チームのビジョンもしっかりと創っており、多くのスポーツ事業の支援をしてきただけあって、かなりしっかりとした経営が期待できそうです。
チームカラーは義大犀牛の紫からドジャースブルーの青(水色もサブで使用)へ。見た感じは日本の駐日ドラゴンズと似たようなカラーリングです。
チームの選手そのものは義大犀牛からのスライドとなることもあり、昨年の台湾シリーズから優勝争いは富邦VS中信の「金控大戰」とも言われています。
開幕戦はまさしくこの両チームの対戦でした。
金融グループの中信に身売りした兄弟もそうですが、サービス産業の兄弟や義大集団はやはり、今の時代、体力的に職業棒球を維持するだけの経営の余裕がなくなってきてるのでしょう。やはり、電子マネーの取引が主流になってきている台湾や大陸、香港の中華圏においては金控集団が安定した経営基盤をもっているということでしょう。
さて、富邦悍将の新しい啦啦隊はAngels。主力の7人は他チームからの移籍でした。特にLamiGirlsでd大人気だったAmisをスカウティングし、一気に啦啦隊のファン獲得合戦に参入してきました。
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球団戦略としてもLamigo桃猿が始めたマルチメディア戦略を追随しており、地域密着型の統一獅、台北と台中の2フランチャイズ大都市中心型に対して、桃園市と新北市という台北周辺の衛星都市をフランチャイズとするこの2球団は球団戦略も似通ったところがあります。
Fubon Angels初登場の隊員紹介シーン。他の啦啦隊から来た子が多いので手慣れたもんです。
こちらはいつもの試合前の1回の啦啦隊紹介。この水色がサブカラーですね。
お好みで御覧ください。LamiGirlsのような多彩なユニではないですが、各隊からスカウティングしただけあってダンスはなかなか。全身のRhino Angelsもセクシー系のダンスは得意でしたから、その路線を継承はしている感じです。ダンス・ミュージックも同じような感じです。
新啦啦隊を結成するにあたり、LamiGirlsで中心だったAmisはどうしても啦啦隊の核として欲しかった人材だったのでしょう。元々、富邦金控は多くのスポーツに参入しており、マラソンやゴルフの冠大会やバスケットボールチーム富邦金控勇士籃球隊も持っており、啦啦隊も以前からありました。
2017ユニバーシアードのスポンサーも担当。イベントには野球と籃球の両吉祥物と啦啦隊が登場。
台北マラソンの時の富邦金控勇士籃球隊の啦啦隊。
このBraves啦啦隊が母体となって籃球と棒球の両方を応援するという形になってきました。ここに他球団から移籍してきた7人が加わりAngelsを結成という感じです。
Fubon Angels の人気娘2人が啦啦隊を中心になって引っ張っています。
LamiGirlsのエースだった艾蜜絲(Amis) & Rhino Angelsのエースだった賴鈺涵(橘子)
啦啦隊Fubon Angelsは12人でスタートしましたが、LamigirlsのAmis、Rhino Angelsの卡卡、橘子、「葛皇」Grace,Uni GirlsのJulie,Passion Sisters的豆芽、東東の7人が移籍してきました。富邦も啦啦隊の存在はかなり重視しているようで、結構、良い条件で契約されたのではないか?との噂があります。
Amisと橘子の応援風景。人気は抜群です。
野球以外のイベントがらみの経営戦略もLamigo桃猿と似ており、集客を野球だけの魅力だけではなく幅広い層の人に球場に足を運んでもらおうという訳です。現在は明日7月16日まで「Music Night」が開催中です。
試合開始前のMusic Nightファンサービス。野球よりも啦啦隊目当ての人も多そうです。
こうなると野球が目的なのか、啦啦隊のLIVEが目的なのか、頭がグルグルしてきます(笑)。
5月13日のAngelNight・始球式には女優・タレントの方志友(ベアトリス・ファング)さんも登場しました。
現在、台湾の4球団はそれぞれに特徴のある啦啦隊をもっていて、球界の盛り上げに大きく貢献しています。ただ、富邦悍将のチーム成績は不振。上半期は最下位に沈み、下半期も負けが込み始めています。昨年の義大が最後に優勝を飾っていますから、その反動もあるのかもしれません。
台湾職業棒球の流れは一層加速して、野球の力量だけではなく、球団の総合力が問われる時代に完全になってきました。
「魅力ある球団」をどう構築していくか?
新たに参入した富邦集団は子供たちから青少年世代までスポーツ教室を開くなど社会教育的な面での貢献度も高く、スポーツに参与する人を増やしていくボトムアップ戦術が特徴のあるところ。野球に限らず、スポーツを楽しむという人を増やすことによって結果的には球場に足を運んでくれる人が増えることにもなっていくのではないでしょうか。
2017年のブレーブスによる少年少女バスケットボール教室。社会貢献を理念として掲げており、今後は野球教室なども開かれていくにちがいありません。単に客寄せ的なサービスに走るだけでなく、地域に密着して活動する統一獅のような特徴ある活動で球団のファン層を厚くしていってもらいたいものです。
地道な社会貢献と派手な広報活動やファンサービス。その両輪に加え、チームとしての強さや魅せる技術などを併せ持ったとき、この新興球団は親会社のポテンシャルを活かして、大きく飛躍していく可能性があります。他の3球団と競い合いながら、中華職業棒球全体を盛り上げていってもらいたものですね。
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