石川佳純選手と吉村真晴選手の混合ダブルスが48年ぶりに金メダル!やりました。
対戦相手の陳建安選手、鄭怡静選手の台湾ペアも強かった。しかし、3ゲームを連取しての逆転勝利。最後に勝負を決めた石川選手の渾身のスマッシュはカッコ良かったですね。

ペアを組んでから7年。前回は決勝で破れており、表彰台の真ん中に立って「君が代」を聞いた瞬間はお二人とも感無量だったでしょう。

石川、吉村組、48年ぶり金! フルセット奇跡の大逆転、2大会連続決勝で号泣V

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(世界卓球2017混合ダブルス決勝 吉村真晴選手と石川佳純選手 写真:The Answer)

3ゲームを失って1-3となったところでこれは厳しいかなと思っていましたが、そこから怒涛の反撃。右利きの吉村真晴選手と左利きの石川佳純選手の利点を活かしたコースをついた鋭いスマッシュが決まりだし、完全に序盤からの嫌な流れを断ち切って、自分たちのペースに持ち込んでの勝利でした。

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いつも冷静な石川佳純選手が号泣。日本のエースと言われながらも大きな世界タイトルをなかなか取ることができず、最近は若い黄金世代に追い上げられて「世代交代?」説も囁かれていましたから、この優勝は本当に嬉しかったと思います。

【表彰式】48年ぶりの金メダル!吉村真晴/石川佳純 混合ダブルス決勝(YouTube)

前日の平野選手の女子単のメダル獲得に続いて48年ぶりとなる大快挙。かつて「卓球日本」と言われていた黄金時代の輝きを再び、日本は取り戻しつつあります。

卓球女子 石川佳純・吉村真晴 写真特集(時事通信)

世界卓球の日本快進撃を海外メディアも報道「平野を中国は最も恐れていた」(The PAGE)

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(世界卓球2017準決勝 丁宁(丁寧)戦の平野美宇 写真:時事通信社)

女子単の準決勝では、中国の世界第一位・丁宁(丁寧)選手に17歳の平野美宇選手が1-4で完敗。

【ハイライト】平野美宇 銅メダル獲得!女子シングルス準決勝 世界卓球2017ドイツ

昨日はCCTV5のLIVEで6時30分(中国時間)からずっと見ていましたが、 丁宁(丁寧)選手の多彩な回転と長短のサーブに出だしから苦しんでいて、アウトやネットが多く、得意の早いテンポのラリーに持ち込ませないように相当研究されていました。平野選手の持ち味は世界一速いと言われる速い打点によるテンポなので、そこに持ち込ませないという展開でした。

そのため、平野選手は自分のペースに持ち込めず、ストレスをためて敗戦という印象でした。今までとは違って試合中の彼女から緊張感は伺えす、チャレンジャーの気持ちでやっていたと思いますが、卓球王国・中国の徹底した対策と世界第1位の丁宁(丁寧)選手のプライドがそれを上回っていました。

「17歳の初出場の少女に二度続けては負けられない」 

スコアは1-4でしたが、 丁宁選手の気持ちはこの一戦に賭けるような気迫があり、第5ゲームではあの冷静な丁宁選手が得点を間違えて、1点早く勝利の雄叫びをあげてしまうという極めて珍しいシーンもありました。

 中国CCTV5による中継の女子シングルス・ハイライト版。

2017 乒乓球世锦赛女单半决赛 丁宁VS平野美宇 CCTV5(こちらは試合全部の生放送の様子。平野美宇は日本の17歳の若い選手、很快~すごく速い、好好的~とても良い選手と繰り返しコメント。丁宁選手の練習の様子等のPVあり))

日本経済新聞
(世界卓球2017準決勝 丁宁(丁寧)戦の平野美宇 写真:日本経済新聞社)

女王・丁寧、勘違いガッツポーズも平野に雪辱「もう1点必要と忘れるほどの死闘」 




まだ、若い平野選手。世界の頂点はもちろん、そんなに簡単ではないことは本人が一番良く知っているはず。きっと頭が良く、切替えが早い彼女は今後も進化し続けると思います。初出場で世界8位ながら、格上の世界4位の選手をストレートで破って、中国人以外では唯一のベスト4入り。それだけでも十分に偉業です。 

【表彰式】女子シングルス 平野美宇(表彰式後の表示と様子有り~TV Tokyo 版)


 中国においても表彰後に丁宁選手と平野選手が並んで笑顔で交流する映像がたくさん、紹介されています。平野選手は福原選手以来の大陸では人気選手で、世界上位の中国人選手と良い意味でのライバル関係をもっていることも知られており(2016年の超級リーグ参加が大きい)、平野選手の「好感度は気にしない」という発言とは裏腹に好感度は超アップしています。中国メディアからの評判もすごくいいですね。今回の敗戦でも素直に「実力不足だった」と謙虚に答えたことで中国世論での彼女の評価は一層、高まっています。今、中国で最も親しまれている日本人と言っても過言ではありません。

卓球女子 平野美宇 写真特集(時事通信)

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 平野美宇選手の初CM、日本生命編。面白いです。日本アスリート界で新しいキャラですよね。

 こちらは「みらいのカタチ」500万件突破の綾瀬はるかのCMも加えてのアップ動画。


エリートアカデミーに小学校卒業後に入学、小さな頃から選手の養成に力を入れてきた日本卓球協会の先を見通した育成がここにきて結果につながってきています。今が伸び盛りの16・17歳の黄金世代は天真爛漫、屈託のない強いハートも持ち合わせていますから、これから2020年の東京オリンピックに向けての成長がさらに期待できるでしょう。

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ただ、代表に選ばれるための競争がこれからは熾烈になりますね。アメリカやジャマイカの陸上代表国内選考大会が世界大会より厳しいと言われますが、中国同様、日本も国内でお互いにしのぎを削り合うような切磋琢磨がナショナルチームのボトムアップにつながることは間違いありません。すぐ下の世代にも才能ある選手が多いと聞きますから、互いにライバルとして競い合う中で力を伸ばすという構図は今までになかったものかもしれません。
 
 英語のインタビューにも適当英語?で答える平野選手。単語を並べれば通じるという良い見本。ももクロのダンスも披露しちゃうこの強心臓と天真爛漫さがあれば、緊張感のある試合も乗り越えられる?

女子単準決勝の第二試合ではやはり、「大事なところで勝てない」、世界第2位の刘诗雯(劉詩文)選手が3-4で敗退。まあ、判官贔屓ファンの多い彼女らしく、いつもながらの惜敗でした。ネット制限で普通にはFacebookができない大陸で彼女は珍しくFacebookのHPを開いており、台湾人のようにSunnyという英名のニックネームももっています。

Liu Shiwen 刘诗雯 Facebook

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 これを見ればあなたも刘诗雯の実力がわかります。華麗なのに大きな大会のシングルスでは最後で勝てないと言われ、常に2番手の憂いがある彼女。人格者として人気がある正道のアスリート・丁宁選手に対して、鮮やかさともろさが同居する彼女は女性アスリートとしての人気が高いです。中国4強で平野美宇選手が唯一勝っていないのが彼女。平野選手も中国で最も好きな卓球スタイルは刘诗雯のようなタイプと語っており、彼女をモデルとしてプレースタイルに取り入れていると答えています。

 中国選手でこのような肩出しタンクトップのユニを積極的に着るのは彼女ぐらいですね。丁宁選手なども着ていることがありますが、画像は圧倒的に彼女が多いです。ショートパンツが多い中国選手ですが、スコートを好み、明色のユニを好むことからお洒落というイメージも定着しており、男朋友は誰?というような話題がよくネットを賑わせています。
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このような彼女のPVも制作されています。人気は抜群(少しCMが長いです)。

台湾・日本との交流を大切にしていることやモデル的な活動やプロのような派手な活動(共産国家である大陸は国に貢献するというスポーツ選手らしい行動と姿勢が重要)もあることから、当局や代表チームから異色と見られており、国際大会のナショナルチームからはずされるということもありました。ただ、そのような中国選手らしかなぬ彼女の言動に心酔するファンもおり、前ブログでも述べたようにファンはだんとつに多いです。

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刘诗雯禁赛事件 国乒女队有哪些不可告人的秘密 

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今回の世界卓球決勝は中国人の多くがにわか卓球ファンとして「平野美宇 VS  刘诗雯」を期待していて、TV局も一番視聴率が取れそうと目論んでいました。微博などのネットもその期待が大きかったですね。ただし、表彰式では3位で今をときめく平野美宇選手と人気抜群の 刘诗雯選手が並ぶため、ビジュアル的にメディアのカメラが1・2位よりも集中するのではないかという声が中国SNS微博などですでにあがっています。刘诗雯選手は日本人選手や台湾人選手などと親しくしていますから、「いい絵」が撮れるというわけです。

 この対決が最も期待されていました。TV的には一番、視聴率が期待できたという訳です。幻・・・でした。
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 4月のアジア選手権においても中国3選手を破り、平野選手がシングルスで優勝したことが脚光を浴びましたが、団体戦であの時も対戦しており、刘诗雯選手に負けていることは意外と知られていません。多分、彼女が一番勝ちたいと思っている中国選手は刘诗雯選手であり、中国メディアもシングルス・ダブルスの両方でまだ一敗もしたことが刘诗雯選手との勝負は焦点のひとつとなっています。

 平野美宇選手が中国超級リーグに参戦したときの「平野美宇 VS  刘诗雯」。メイユー(美宇の中国語読み)の声援が聞こえますが、中国なのに日本人を応援してくれて嬉しいですよね。

しかし、2017世界選手権の結果は実力派の丁宁選手と朱雨玲選手の決勝となりました。朱雨玲選手は実力がありながら人気が今ひとつの選手で、ビジュアル系の刘诗雯選手やスリムになってファンが増えた陈梦(陳夢)選手の方が人気がありますから、丁宁選手の引き立て役になってしまう公算が大でしょう。ただ、朱雨玲選手は人気がある陈梦選手と刘诗雯選手の両中国人選手を破っての決勝進出。「実力派」を目指す彼女が波乱を起こす可能性もありますね。

 いよいよ世界卓球も残すところ、あと2日。

女子ダブルスの伊藤美誠選手と早田ひな選手の16歳女子高生コンビの決勝進出なるか、混合ダブルスに続いて決勝に進んだ男子ダブルス大島祐哉選手・森薗政崇選手の金メダル獲得なるか、そして13歳の風雲児・張本智和選手は最年少でベスト8に進出、メダルを確定させるかという話題が目白押しです。


もし、男子単でもメダルが確定したら、出場種目すべてでメダル獲得という凄い結果ですよね。中国の牙城の重い扉を平野選手がアジア選手権でこじ開け、その勢いで、男子シングルス・女子ダブルス・男子ダブルスもさらに「卓球日本」の本格的な復活を目指してがんばって欲しいものです。

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(世界卓球2017混合ダブルス表彰式 写真:時事通信社)

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