48年ぶりのメダル獲得。6月2日深夜に日本でも大陸でもLIVEで放送された世界卓球。17歳の少女がまた、歴史をつくりました。

「狼来了」 

中国メディアが4月のアジア選手権で中国のリオ五輪金メダリスト・世界1位の丁宁(丁寧)選手をはじめとする中国主力女子3選手を次々と9ゲーム連取で撃破し、日本人として21年ぶりの優勝を果たした平野美宇選手をこう評しました。

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 準々決勝後の平野選手はインタビューで48年ぶりという言葉にアイドルが好きなのでAKB48みたいで嬉しいと答えて、話題となっていました。この年頃の女の子ならアイドルに憧れるのはよくあることですよね。率直なトークに「好感度はこれからは気にしない」と発言した裏腹に好感度が逆に上がっているとの評判です。このブログは台湾・大陸などの中華圏ブログですので、ここはAKB48ではなく、まずはSNH48でオープニング(笑)。

5月末からのドイツのデュッセルドルフで開かれている卓球世界選手権では、日本仁選手の若い世代を中心とした活躍が連日、ニュースを賑わせています。

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13歳の張本選手が日本のナンバー1、水谷隼選手を撃破して、その後も順調に勝ち進んでおり、女子ダブルスの伊藤美誠選手、早田ひな選手の高校生ペアもメダル獲得確定。さらには丹羽孝希選手・吉村真晴選手と大島祐哉選手・森薗政崇選手の男子ダブルス2組、混合ダブルスの吉村真晴選手・石川佳純選手もベスト4でメダル確定を決めています。

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あわせて、使用されている試合球がMade in JapanのNittaku(日本卓球)製。プラスチックの真球をつくる半球接合技術の高さと均質な素材の良さが認められたのは海外で働く企業人としては嬉しいものがありますね。

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その中でも17歳のアイドル好きな女子高生・平野美宇選手の48年ぶりのメダル獲得が特筆すべきことでしょう。
2017世界乒乓球锦标赛(冒頭のPVでは石川選手ではなく、平野選手が代表で紹介されています)

女子シングルスのベスト8に残ったのは中国選手5人と石川選手・平野選手、そして平野選手が準々決勝で対戦したシンガポールの馮天薇(フォン・ティエンウェイ)選手でした。いかに中国が「卓球王国」かがわかりますよね。石川選手と平野選手以外のブロックは中国人選手4人の戦いでした。結果は世界第1位・2位・3位の中国人選手と8位の平野選手がベスト4。ここからが本当の勝負ですね。


【ハイライト】この勢いは止まらない!平野美宇 準々決勝ストレート勝ち

 大陸では平野美宇選手はとても人気があります。完全アウェイの中国開催・アジア選手権で中国の主力3選手を破って優勝したことがもちろん大きいのですが、2016年の晩秋から初冬にかけて参加した中国超級リーグのオルドス1980でファンを獲得したこと、かねてから中国選手を見本として、勝ちたいとコメントする中国リスペクトの精神や中国語でする挨拶などが中国人の心をとらえています。
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 いくつものファンサイトや後援会などを名乗るファンクラブが大陸にもすごくたくさんありますね。もちろん、参加者は中国人。この抗日の根強い国で。愛ちゃん効果がいかに大きかったか、わかります。
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 中国超級リーグに参加した経験が大きかったのでしょう。横はアジア杯の決勝で破った世界5位の陈梦(陳夢)選手ですね。敗れた後の彼女たちのコメントも「彼女の方が技術が上だった」「素晴らしかった」というものがほとんどで、中国選手にも強力なライバルとして認識されているとともに親しまれています。天真爛漫な性格もプラスなのでしょう。
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しかし、このところ飛ぶ鳥を落とす勢いのあった平野選手ですが、ベスト4まで中国選手と当たらないというクジ運には恵まれたものの、今回の世界卓球はかなりの精神的なプレッシャーがあったと思います。頂きに登る前と登った後に見る景色は明らかに違うことは社会経験が豊富な大人ならわかりますが、まだ17歳の少女にはその実感をすぐに消化していくことは簡単ではありません。直近の韓国オープンの不調はその影響や精神的な疲れが大きかったのではないかと思っています。

それでもプレッシャーのかかるメンタルの中、ここまで1ゲームしか落とさず、勝ち上がって来たのはやはり、世界レベルの実力を示した結果と感じました。ただ、本人もインタビューで答えていましたが、4-0とか4-1で勝ってきたけど「必死でやっている 」という言葉に嘘はないと思います。中国選手と当たらなければ準決勝まで来て当たり前というような報道も多く、ここまでの試合では表情はいつもと違って硬かったですし、サーブのボールを上げる手も心なしか震えているように見えました。

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三冠女王とか48年ぶりのメダルという声が当たり前のように日本国民の期待となっている今は、全日本総合選手権やアジア選手権でチャレンジャーとして思い切ってプレーできたときとは状況が一変しています。まだ、17歳なのに、それを乗り越えていけたのは、常人には到底できない努力を幼少の頃から重ねてきたという「自信」があったからだと思います。

それに加え、多くのメディアが伝えていますが、「リオオリンピックの日本代表落選と補欠」の経験が人生の大きな転機だったことは間違いありません。父親も母親もともに有名国立大学出の医師と元教師で、同じ大学卓球部で二人とも主将を務めていたとのこと。さらにおじいさんも数理学を専門とする元国立医科大学教授で卓球部の顧問をしていた方。環境や血筋も彼女には大きな財産であったにちがいありません。私達には当然ながら簡単には見えませんが、「いいところまで行ってもトップになれなかった」彼女にとって支えてくれ、うまくサポートしてくれる家族の存在も大きかったと思います。

石川佳純を破った16歳、平野美宇が育った“数学医学”家庭

リオオリンピックでサポートした経験からでしょうか。今、彼女は試合が終わるとまず、最初にサポートスタッフにお礼を言うとともに、インタビューでも「応援してくださっている皆さんやお世話になった方々」への感謝の気持ちを第一に伝えるようになりました。16歳から17歳になる、この時期に彼女は自らを脱皮させる多くの「意識」を様々な経験から手に入れ、そして、それが技術に二次関数的につながったように僕は感じています。

【卓球】2017 特集 平野美宇 リオ五輪での悔しさ乗り越え、金メダル候補にまで進化!中国選手を次々と撃破した新しいプレースタイル&メンタルとは!?

そして、その延長線上にアジア杯開催中の17歳の誕生日に世界第1位の金メダリスト・丁宁(丁寧)選手に競り勝つということがあり、結実したのでしょう。

さて、いよいよ世界女王を目指す闘いの準決勝がまもなく始まります。
日本時間の夜7時30分(中国・台湾時間は夕方6時30分)から。事実上の決勝戦という声も上がっています。

意外かもしれませんが、中国人の反応は極めて公平で、平野選手の強さを皆、認めています。更に対戦相手である世界第1位の丁宁(丁寧)選手は人格者としても知られており、リオオリンピック閉会式の旗手にも国を代表して選ばれてもいます。アジア選手権で2ゲームを取りながらも連続3ゲームを取られて敗れたときも彼女は言い訳ひとつしませんでした。敗れた中国チームの監督や他の選手も「力が足りなかった」「彼女の技術が上回っていた」とコメントしました。その彼女たちが認めている平野選手は「脅威」であることに間違いはありません。

大方の中国人はもちろん、丁宁(丁寧)選手のリベンジを期待していますが、本当の理想的な展開は違います。

準決勝で3-4で丁宁(丁寧)選手が競りながらも平野選手にリベンジを果たせず、決勝で世界第2位の人気ナンバー1の女子選手・刘诗雯(劉詩ブン)選手が中国最後の砦を守るという構図です。中国版Twitterの微博のフォロワー120万人超という美人選手の彼女と日本の可愛い年軽天才卓球少女の決勝を実は見たがっています。中国人同士の決勝はどちらが勝っても盛り上がりに欠けるのは事実です。

更に強いて言うなれば世界トップ5までの中国人選手で唯一、平野選手が勝ててないのは刘诗雯選手だけです。

加えて丁宁(丁寧)選手は昨日の石川選手との試合で強烈なスマッシュのレシーブの際に看板のボードに激突して、足でボードを打ち抜くというアクシデントがあり、その直後に調子を一気に落として石川選手に1ゲーム奪われるということがありました。丁宁(丁寧)選手は体調の波があることが課題とも言われていますから、とりあえずメダルを確定し、チャレンジャーとして再び挑む平野選手にも大いにチャンスがあるでしょう。

 刘诗雯選手はそのビジュアルや優しい性格から人気がすごくあります。実力がありながらオリンピックシングル代表に選ばれなかったり、「判官贔屓」の中国人からも人気があります。福原愛選手と親交が厚いことや親日家の中国選手としても知られています。平野選手も常々、刘诗雯選手はあこがれの卓球選手と言っており、彼女のプレースタイルを模倣しながら成長してきたことも中国人の卓球通の皆さんはよく知っています。刘诗雯選手も平野選手は強力なライバルと親しみを込めて公言しており、肝心なところで負けると言われる刘诗雯選手が中国の期待を背負って名実ともに1位になれるかという平野選手との決勝が一番盛り上がるというわけです。
劉詩雯海南度假秀比基尼照 網友:美翻了
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勝っても負けても平野美宇選手のステータスにゆるぎはないでしょう。勝てれば本物というところでしょうか。

 平野美宇選手がそのサインをお守りのようにしているという西野七瀬さんの乃木坂46。ジャニーズ好きらしいのですが、TVにコネ出演とかジャニオタ女子がネットで攻撃して言うのを自粛しているようですね。小さな頃から多くのものを犠牲にして世界レベルまで努力してきたんだから、ご褒美にTV出演で逢うぐらいはいいでしょう。このぐらいの年令の子がアイドルを好きになるのは別によくあること。アイドルだって「力をもらった」と言ってもらえるのは嬉しいと思いますよ。

  インタビューで世界卓球の前のモチベーションソングとコメント。欅坂46の「不協和音」。

 
どこか最後は優しさが出てしまう福原愛選手や生真面目でまっとうな石川佳純選手ではなく、天然系で自由奔放、弾けるような平野美宇選手の方が勝てるような気がします。僕も個人的には中国人スタッフの皆さんが言ってたような、準決勝で何とか、丁宁(丁寧)選手に平野選手が競り勝ち、順当に勝ち上がってきた刘诗雯選手との決勝が見たいかなあ。

ですが、中国人の皆さんと違って、やはり刘诗雯選手ではなくて、平野美宇選手に優勝してもらいたいと願っています。

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