現在の中華職業棒球で本当の新規参入は義大犀牛(ライノズ)でしょう。高雄などでレジャー産業を中心に企業活動を手広く行う義聯集團が経営不振で身売りした台中の化学メーカーがオーナーだった興農牛を1.3億台湾元で買い取り、LaNewが桃園に本拠を移してフランチャイズが手薄だった高雄に再び球団を戻しました。興農牛のファン配慮もあって台中を準フランチャイズとしていますが、中信兄弟もかなりの試合数を現在は台中で行なっており、公的なフランチャイズとしてしていますから、義大犀牛はやはり高雄がフランチャイズと見ていいでしょう。

 興農牛から義大犀牛になった際に五月天によって作られた「義大犀牛隊歌-紫色光芒」。球団が新たに出発した時の映像が多く、軽快なリズムにのって球団創設当時の様子がPVとなっており、強い決心を映し出しています。


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 2016年義大犀牛の開幕戦。2人一組で踊ることが多いチームテーマ曲「紫色光芒」と現ヤンキースの田中投手・楽天時代のテーマ「あとひとつ」を踊るRhino Angels。

義大犀牛の前身球団、かつての興農牛もBulls Girl という啦啦隊がいましたが、現在の啦啦隊のように多角的な活動をさかんに行い、模特やイベント参加、芸能活動を積極的に行うという色彩はほとんどなく、純粋に試合における啦啦隊という存在でした。

興農牛のオーナー企業は農薬などのルーツとする多角的化学企業で台中のホーム人気には支えられましたが、球団経営そのものは企業経営のように多角的、戦略的というわけには行きませんでした。台湾シリーズで2連覇した歴史をもち、元ヤクルトの絶対的なストッパーだった高津投手や日本ハムでは新人王に輝き、阪神にも在籍した甲子園の優勝投手・正田投手なども在籍した実力球団ではあったものの、Lamigo桃猿などのエンターテーメント的な球団が現われ、やや時代に取り残された感はありました。そこに本業での赤字も重なり、ついには娯楽分野を得意とする義联集團に身売りしたのも時代の流れかもしれません。興農牛時代のチームカラーは農業をイメージさせる緑と赤でした。

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 興農牛から義大犀牛への変身1年目の記録。低迷していた興農牛から新たな経営主砲と環境構築で球団の体質を変え、2013年上半季にはリーグ優勝を飾ります。LaNewが高雄を去り、桃園に移ったこともあり、球団が不在だった高雄にとっても義大犀牛の誕生は人気を後押しするものになりました。

興農牛驚傳求售 若無買家 中職就打烊
義联1.3億買興農牛

 かつての興農牛時代のBulls Girl。ほぼ試合の応援に専念、あとは物販などがメインの業務でした。
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 今はほとんどない興農牛啦啦隊・Bulls Girl の表演活動の動画です

 時代を感じさせる興農牛の啦啦隊・Bulls Girl。今のような時代になるとは当時は思いもよらなかったでしょうね。いつか、義大の懐古イベントでOGとして登場する日が来るかもしれません。
興農牛啦啦隊 (共 78 張)
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ここまでですでにおわかりと思いますが、紹介3球団目は新規参入の義大犀牛啦啦隊です。元気で明るく、露出度満点路線の「Rhino Angels」は現在、ブレイク中。球団創設当初は「犀睛女孩」としてスタートしましたが、2015年に「Rhino Angels」と改名、再編されています。2016年はさらに3名が加わり11名での成員となっていますが、全員が揃うことはあまりなく、主に小ユニット6~9名程度でアメーバーのように変幻自在の組み合わせで多角的に活動中という感じです。

隊長のGrace以下、綺綺、牙牙、美美、卡卡、茱茱、橘子、HUHU、Dora、Peggy、辰羚というメンバーですが、南部の高雄の子たちらしく、とにかく元気と開放的な雰囲気は4球団中1番。母体は興農牛とは言え、実質的には2013年からの新興球団ということもあり、球団の宣伝媒体となって野球以外のものも含め、数多くのイベントに引っ張りだこの状態です。

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台湾プロ野球 チアが可愛い その4 義大犀牛『Rhino Angels』

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球団の公式HPでも啦啦隊をトップに出しているのは義大犀牛ぐらいで、その力の入れようがわかります。 
義大犀牛官方網站 EDA-RHINOS

他球団の啦啦隊と異なるのはとにかく、活動的なイメージと開放的な雰囲気でアピールしていることでしょうか。基本的にユニホームはへそ出し、ノースリーブやキャミソール、タンクトップといった露出度高めのものが多く、さらにバストやヒップを強調するようなダンスの振り付けもあり、「南部」という開放的な地の利を活かした啦啦隊となっています。

元々オーナー会社は義大遊樂世界などの娯楽企業を数多く手掛ける義聯集団ですから、職業棒球も企業イメージとかぶせながら、総合レジャー的な色彩が他球団よりは強いかもしれません。Lamigo桃猿のような用意周到に多角的な戦略を考えていくとか、中信兄弟のような台北・台中のニ大都市のお洒落で都会的なイメージを押し出すとかではなく、とにかく楽しければいいというようなラテン的なノリと開朗(日本語の快活明朗のこと)な女の子のキャラでイメージを作っているところに大きな特徴があります。

 義大遊樂世界も義大犀牛ともちろんタイアップして、イメージカラーの紫で統一し、企業イメージと合わせて総合的な形を打ち出しているところは球団買収したオーナー会社のねらいとも言えます。

そのような背景もあり、義大犀牛の商城は義大遊樂世界や影院の切符なども販売していて、他の球団とは明らかに様相が違います。野球の本道で勝負していこうという中信兄弟や野球そのものをエンターテーメント化していくLamigo桃猿とは球団経営の方向性も異なるのかもしれません。義聯集団は球団を義大遊樂世界などを含めた総合的なレージャーのひとつとして位置づけているようなところがあり、ビジョンは明確です。

次回に紹介する台南の統一獅も食品・流通を手掛ける統一企業がオーナー会社であり、こちらは統一が提携しているセブンーイレブンとの協調商業路線でやはり、方向性をもっています。すなわち、今の中華職業棒球の盛り上がりは以前のやや放漫経営的な運営とは異なり、それぞれの4球団がしっかりした企業とのタイアップや多角的な経営ビジョンをもって球団を運営しているところにそのルーツがあるのではないでしょうか。

新球団になったばかりの2013年の犀睛女孩時代、最初は4名でスタートしました。この頃からヒップホップダンスのような跳ねる跳舞が特徴で他の啦啦隊とはやや異なっていました。元気いっぱいのイメージで、一体感のある応援など活動的な印象が強かったのですが、ただ、球団カラーやキャラクターの統一性はまだ、球団創設当初はありませんでした。模索的な出発だったのが、他の3球団のような老舗のオーナー企業の啦啦隊とはつくりの根っこの部分がやや異なっています。当初はほぼメンバー4人が揃い、球場での試合応援を主な活動としていて、今のようなマルチ活動、小ユニット・アメーバー方式とは少し方向性が異なっていました。

 4人で始まった犀睛女孩。隊長のGraceはこの頃からの老舗メンバー。

 この頃大流行だった韓国POPS~Gentle Man。

 珍しい角度からの跳舞。ハーフ肩出しルックはこの啦啦隊の最も多いコスチューム。

 ブルマを連想させるようなパツンパツンのアンダースコートなどを見せまくる健康的なお色気が売り。とにかくハツラツ元気がイメージです。
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 露出度は犀睛女孩時代から開放的な雰囲気満点。この伝統は今も続いています(笑) へそ出し、肩出しはもちろん、アンダースコート丸見えもまったく気にしません。胸元強調はお約束。
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犀睛女孩時代に最も人気があったのは可愛いコケティッシュギャルの騷寶寶。元気いっぱいの犀睛女孩を象徴する存在でRhino Angelsにも2015年s-ズンまで在籍して活躍していました。彼女の開朗な性格は多くのファンを引き寄せていました。元々はダンスコンテストに優勝するような夜店舞者(DJクラブダンサー)で、2015年シーズンを最後に中信兄弟の捕手と結婚し、この4月には第一子を出生しています。引退後は啦啦隊の振付師(棒球啦啦隊老師)として活躍しています。

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騷寶寶
騷寶寶的未婚夫 曾被男球迷摸摸

 チームの吉祥物(マスコット)・大義と騷寶寶の珍しいPK動画。アドリブで跳舞を次々と披露する彼女の舞者としての実力が伺えます。
 
 吉祥物(マスコット)・大義と騷寶寶の仲良しぶりが当時はニュースにまでなるほどの人気(笑)

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 2013年後半には牙牙&恩恩が加わり。6人となりさらに大編成に向けて啦啦隊の方向性を模索していきます。


 2014年にはPeggyをはじめとする新人が加わりメンバーも12名にふえて、今のRhino Angels の基盤となる観客と一体化するノリノリ路線を確立仕出しました。6名✕2ユニットという小集団方式もこの頃から始まりました。まだ、垢抜けない原石状態のPeggyも登場。

 五月天によるチームのテーマ曲「紫色光芒」が2013年シーズン開幕時に完成していますが、今は2人組の小ユニットで踊るこの耳触りのいい曲も最初は全員で踊ることが多く、小ユニット化がこのあたりから徐々に進んでいきます。

 球場で6人組ユニットで踊る「紫色光芒」。このシーズン後半には2人組で踊り出します。  

 人気が高いと言われるPeggyと元気いっぱいコケティッシュギャルの騷寶寶。ハツラツとした明るい美少女は当時からこのチームのシンボルとして活躍。彼女たちのイメージは犀睛女孩から変わっていません。

観客と一体化するのが犀睛女孩時代の大きな特徴でした。Rhino Angels になってからはショー的な要素が増え、短さは少し後退したような気がします。大人数のLami Girls の押し寄せる波のような一体感とは異なり、少人数が動きまわるというアドリブ的な要素が強く、「とにかく楽しむ!」というテーマ性が強かったように思います。

 とにかく笑顔が耐えません。子供たちも巻き込んでいく一体感は今のステータスを確立したRhino Angels時代では少なくなってしまいました。


 2014年から成員も一気に増え、2015年に再編成されるRhino Angels の基盤となっていきます。
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 肩出しのキャミソールやタンクトップにピチピチのホットパンツやアンダースコートが定番。あまりにピチピチ過ぎて内衣(下着)のラインや危ないスジ(笑)も丸見え状態。
  
しかし、この犀睛女孩も2015年には他球団の啦啦隊同様、アイドル・モデル路線に転換していきます。観客との一体感があった啦啦隊からチームのイメージキャラクターとして多方面で活躍する路線へと時代の流れは進んでいきます。

 犀睛女孩卒業版

Rhino Angelsに改名してからは路線や球団のイメージ戦略も方向性が定まり、以前のやや行き当たりばったり的な要素が少なくなってきました。2015年の8名、2016年の11名が小集団で他のイベントにも数多く出演し、高雄の多くの商業活動に貢献しています。中信兄弟のPassion Sistersのように突出した人気の子はあまりおらず、どの子も平均的に人気があり、アメーバーのように11人が組み合わせを変えて4人や6人などの小ユニットで登場するのも大きな特徴です。

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 あまり突出した人気の子はいないのですが、模特としても活躍中で、日本的な顔立ちのPeggyさんが人気が高いようです。それぞれの子の性格がRhino Angelsはよくわかることもあり、容姿ももちろんですが、愛らしさの度合いで個別のファンがいます。
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義大新啦啦隊「Rhino Angels」 17日公布名單

 Rhino Angels の新編成オーディションの様子。

 2015年に再編成されたRhino Angels。8名構成でしたが、胸元を強調するユニホームはこの啦啦隊の定番です。肌も白いというより健康的な小麦色。夏がよく似合う啦啦隊です。
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 隊員紹介がとてもノリノリ。面白いです。


 2人組で踊る紫色光芒がLhino Angels の定番応援。いろいろな組み合わせがあります。組み合わせが変わると跳舞の感じも変わります。2015年版の様々なコスチュームで登場したものをお好みでどうぞ。





  2015年からは一気に活動が広がり、数多くのイベントにアメーバー方式で小集団で参加。台北のイベントにも進出し、知名度をどんどん上げました。

 地元の高雄では当然ながら多くのイベントに出演、本業の啦啦隊よりも忙しい?状況があるかも。
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 何と約24万ヒットの高雄・鳳山でのイベント。画像がいいのとアンダースコート見えまくりでも気にせず踊りまくるという開放的なRhino Angels。

彼女たちの知名度をさらに一気に上げたのが昨年の夏に話題となった雨水滑水。急な雨で中止になった水浸しのグランドに滑りこむという天真爛漫な彼女たちの様子は多くのニュースで全国に報道され、その底ぬけの開放感は他の啦啦隊を圧倒しています。日本のプロ野球でも選手がやるのは時折ありますが、チアガールがやるのは見たことがありません。さすがノリノリの南部の子たちという感じです。

Rhino Angels雨中滑水 滑呀滑~兩顆球也快滑出來了....
Rhino Angels雨中滑水 爆乳藏不住 | ET運動雲 | ETtoday東森新聞雲
獅犀戰順延 Rhino Angels滑水吸睛
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2016年に入ってからはさらにヒートアップしており、3名を新たに加えたこともあって、弾むような跳舞とへそ出し、肩出しの露出度高路線は健在。曲調も他球団とは異なる洋楽のヒップホップ調のダンス系が主流です。ただ、最近はそのイメージ一辺倒ではなく、シックなセクシー路線も打ち出しつつあります。

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 新たに加わった3名の新學妹、辰羚(左)、盈瑩(中)、呼呼(右)
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 日本語で冒頭に「kawaii」と入るバージョン。

 多彩なバージョンで2016年は登場しています。他球団とのイメージ差別化も興味深いですね。





 2016年も続く、定番の紫色光芒。5月天の軽快なリズムに乗っていろいろな組み合わせの2人が踊ります。





 観客の皆さんもスマホで撮影しきり。Rhino Angels の人気もすっかり定着。野球観戦だけでは啦啦隊目当ての観客も多いでしょうね。職棒観戦した方ならわかりますが、生で見ると、まあ、普通は見入っちゃいますね。攻守切り替え時の表演も多いのですが、トイレとかに立つ人も少ないです(笑)

 本業の啦啦隊以外にもペット店から日本企業のYAMAHAなど各種イベントに2016年はさらに登場回数が増えています。平均的に人気がある利点を活かして11名を分散化させて売っていく手法はRhino Angels の十八番になりつつあります。






Rhino Angelsの2016年はセクシー系でも勝負をしていくようですが、他球団の啦啦隊との差別化は一層進むかもしれません。しかしながら本業のチームの成績は今一つ。興農牛から球団が変わった2013年こそ上半期を制し、台湾シリーズに進出しましたが、後にも先にも1位はこの1度のみ。さらに同年の台湾シリーズでは統一獅に4連敗とまったく通用しませんでした。今季もここまでは最下位。さらに多彩なイベントを行う他球団にも企画では引き離されている印象があります。義大遊樂世界というテーマパークをもっていることが逆に職棒を中心に展開するというよりも義大グループのひとつとして球団をとらえ、本業の娯楽産業などに結びつけるというところが強いからかもしれないと思っています。

 2013年上半期を制した義大犀牛。再び、栄光を手にする日は来るのでしょうか?
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義大犀牛になってから初めての台湾一が来る日までRhono Angels もその陣容やスタイルを変貌させながら、活躍していくにちがいありません。2013年のように南部の老舗球団・台南の統一seven獅と再び南部ダービーで台湾シリーズを争うことがあれば、職棒の風も南に向かって来るにちがいありません。

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 このブログは元々、台妹と良い心の交流をもちたいと思っている方々に向けて、2012年1月1日から、あるBBSでご賛同いただいた皆さんに情報提供する、または私が体験した素敵な出来事を私だけが知っていることがもったいなく思って書き始めたものです。従って画像等も一定期間をすぎたら一部はプライベートモードにしております。プライベートモードは私が友達認証した方が入れますが、コメントなどをお書きいただいたり、メールなどを通じて交流などを深めたりして、ご信頼した方を対象にさせていただいております。酒店と同様で一見の方はすぐに認証はできませんので、何度かやりとりをさせていただいてからになります。ご理解のほど、お願いいたします。 

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