三星で蔥油餅をいつも元気爆発の台中娘とほおばっているといきなり、私に質問してきました。

「你有錢嗎?」 (ねえ、お金ある?)

一体全体、何なんだ、この娘は。何を考えているのか、さっぱりわかりません。いつものようにエヘヘというような笑いを浮かべているだけ。

「大約、多少錢?」 (だいたい、いくらぐらい)

「嗯、嗯、四千塊左右」 (うん、四千元ぐらいかな)

「有。為什麼使用?」 (あるけど、何につかうの?) 

「秘密的!」 (内緒だよ)

芊芊は私が食べていた蔥油餅をいきなり取り上げると、それを食べてしまいました。まったく、じゃじゃ馬というか天真爛漫というか、何とも表現のしようがないワイルドガールです。

「我餓肚子的・・・」 (お腹が減ってるんだよ・・・)

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台湾人は本当に小吃が好きで三食きちんと決まった時間に食べる日本人とはちがって、よく少しずつ何度も食べたり、飲んだりします。基本は三食なのですが、街中には小吃の屋台が多く、夜市も多いためにちょこちょこ食べるといったライフスタイルが結構あって、特に若い女の子はそういう傾向があったりします。芊芊は運動が好きで行動力も高く、悪く言えば落ち着きがないので、特にそういう感じがありました。

「出発吧!」 (さあ、行くよ!)

いつも行動するときに基本的には優位に立とうとする芊芊は、ここでも異国でよくわけがわからない展開が続いてとまどうオジサンの手をひいて、機車に向かい出しました。まあ、思いつきのように見えて芊芊はいつもちゃんと見通しをもっているようなところもあり、全く心配はないのですが。

「我們過去頭城郷」 (頭城郷へ行くから)

「頭城郷?很遠的、我們已經去過。為什麼?」 (頭城郷?とても遠いだろう。僕らはすでに行っただろう?どうして?)

「没問題。我開車的、只需乘坐著車即可」 (大丈夫だよ、私が運転するからただ、乗ってればいいから)

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早速、再び芊芊の運転する機車に乗って夕闇迫る三星を出発しました。萬徳路から羅三公路に出るとグングン走っていきます。とばしにとばす、このワイルドガールの運転は決して安全運転ではなく、特にもう暗くなりかけていますから、時々、胸に不安が去来するものがありました。なんてことはない田舎道なのですが、信号がほとんどなく、犬か猫でも飛び出そうものなら絶対転倒するだろうなと心の中で思いながらも芊芊に運命を託すしかありません。

宜蘭河を渡ると再び7号線へ。まだまだ頭城までは随分あります。しかし、宜蘭市内を通過すると今度は9号線へ入り、さらに加速。走りやすい道路ということもありますが、まったく止まるなどということは彼女の頭にはないようでした。そして機車を借りた礁溪火車站の前もあっさり通過すると海外沿いの2号線へ入りました。海沿いの道を心地良い風に吹かれながら快適に走っていきます。三星を出発してから約1時間ぐらいが経過していました。

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しかし、はっきり行ってめちゃくちゃ不安でした。大きな道路とは言え、相当スピードは出しているし、かつて芊芊とは台湾中部の時に杉林渓から極めてワイルドな道を車で走り抜けましたが、今度は自分が運転しているのではなく、さらにやや薄暗い夕刻の道路で機車。とにかくこの娘の運動神経に賭けるしかないという心境でした。

約1時間半、海沿いの道を走り抜けた芊芊の機車がちょっとした門のようなところに入りました。

「很累累的。到了」 (とっても疲れたよ。到着)

また、勝手なことを。自分でどこに行くかも話さず、約1時間半近くも恐怖の時間を味わわせたものの、ケロッと安全帽(ヘルメットのこと)を脱いで、茶色の髪を海風になびかせながら私につぶやきました。しかし、芊芊がなぜ、はるばる三星から再びこの頭城郷の海岸沿いにある住宿までやってきたか、私は知ることになります。

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