台北のタクシーはその実力を出せば、極めて速いです。自宅前の道路から約10分、とばしにとばしたタクシーは新生北路の長春路出口を降り、酒店の前に来ました。入口には、いつもの黒ジャンパーの体格のいい男がいます。実は幹部を伴わずに酒店に来たのはこの時が初めてでした。入れるかどうかなどということは脳裏になく、とにかく来てしまったのです。

しかし、意外でした。私が話しかけるより速く、彼は私の顔を見るなりトランシバーで連絡を取り、「OK」と一言だけ言ってニコリと微笑みを返してきました。私は「上樓、可以嗎?」(上の階大丈夫?)と軽く聞きました。「當然、可以」(もちろん、大丈夫さ)と言ってくれました。私は小走りに廊下の奥に進み、エレベーターのボタンを押しました。

エレベーターが到着し、入口で門番をする行政が扉を開いた瞬間、大廳にはVickyに手をつながれた蔓蔓が立っていました。涙で顔はクシャクシャでした。彼女は私を見るといきなり抱きついてきました。大廳には何人かの客や公關、領枱たちがいましたが、そんなことはおかましなしでした。私もたった数時間前まで、彼女のことなどまったく知らなかったはずなのに、なぜか、すごく前から知り合いだったような今まで体験したことがないような感覚に襲われました。普通だったらとても恥ずかしいし、人目も気になるのですが、この時はまったく、そんな気持ちなど微塵もありませんでした。

Vickyは私に話しかけました。
「你真的來了。我和蔓蔓相信你。所以我們一直等等你在大廳。謝謝你對你過來」 
(本当に来てくれたね。私と蔓蔓はきっと来てくれると信じていたよ。だから大廳でずっとあなたを待っていたんだ。来てくれて本当にありがとう)

私はあの時、本当に不思議な感覚になっていて、今でも大廳の扉を開けた瞬間に立っていた2人の姿を鮮明に思い出すことができます。そして、Vickyは蔓蔓の手を引きながら、大廳近くの包廂に私を招き入れました。そして、彼女は、なぜ、蔓蔓に悲劇が訪れたかを話し始めました。このときの会話は新しく聞く中国語やスラングが多く、極めてわかりにくいものでした。しかし、Vickyは英語を交えながら詳しく説明してくれたのです。

私が帰った後、 蔓蔓は震洲以外の幹部にすぐ、見つけられ3人の年輕客人(若い客)のいる包廂に2人の公關とともに案内されました。しかし、その包廂は「K桌」だったのです。

K桌とは、「K他命(ケタミン)」というドラッグをやる客たちのいる包廂です。本来は医薬品であるため、麻薬より入手しやすく、日本でも2007年以前は合法ドラッグ的な扱いをされ、大きな社会問題となりました。2007年以降は日本でも麻薬指定され、現在台湾でも毒品として厳しく対処されています。しかし、台湾においては若者を中心に蔓延しているドラッグで、主にKTV個室や酒店の包廂などの密室で吸引する客が後を絶ちません。インターネットで「K他命」で検索をかければ事件が山ほどヒットします。 

 若い女の子向きにブランドの名前が入れられた袋に入れられたK。こんなまやかしに騙される子もいます。
600_83

images (3)

K桌は毒品ですから、当然、女の子たちも拒否できます。K桌や搖桌(こちらはあまり使われないが、広く毒品をやっている客がいる包廂をいうスラング)には特徴があって、包廂の外まで聞える大音響で延々2~6時間ぐらいダンスミュージックをかけ続けていたら、まずK桌です。

私は当然、実際の様子は見たこともないのですが、危険にあった女の子は数多く、だいたいは女の子にも一緒に吸引させようとするのが常套手段です。当然、意識が薄くなり、覚醒してきますから、そこで女の子たちにやりたい放題やるのが手口です。大音響でずっと包廂の灯りを落としており、なかなか行政たちもK桌であることは、ほぼわかっているのですが、手が出せません。

なぜなら女の子たちも意識が完全にとんでおり、普通のアイスボックスを小爺とやりとりするような服務がなくなり、完全に外と遮断されてしまうからです。女の子をラリらせて、自分の膝上にまたいで向かい合わせに座らせて抱っこするような感じで判断能力のなくなった子たちに次々に挿入していくという手口です。

だいたい3~6人組が多く、女の子を次々とまわしていき、小費(チップ)も払わず、呼んだ女の子たち全員を順番にセックスしまくるという極めて悪質な悪魔たちです。ただ、どの酒店にもK桌を好むようなアバズレ娘たちが一定、酒店にはいて、彼女たち自身も中毒ですし、免費(ただ)で高価な毒品を客からもらえることもあり、ダンスミュージックをかけて踊りまくりながら、集団でセックスしているというのがK桌の正体です。

一般にK桌は制服店よりも外からの監視が少なく、制服店からのグレードアップ組の小姐が多い禮服店が多いと言われています。制服店でKを興味本位で覚え、酒店の仕事がやめられなくなり、2店目として禮服店を選ぶ子が多いことや包廂の中の服務がないかわりに「有S」の子が多く、客の目当ても最終的には彼女たちとのセックスであることが多いからです。

従って、酒店にはk桌につく子はだいたい決まっており、知らずに包廂に入った女の子たちもK桌と気がついた瞬間に自らK桌を出てくる子が多いです。ただし、新妹はこのような毒品の存在すら知らない場合が多く、特に可愛い若い子は悪徳幹部に目をつけられると、彼らは客と組んでいますから、K桌で意識もうろうとさせられるか、玩遊戯でしこたま酒を飲ませて泥酔させられる手口で客の性欲の生け贄となってしまうのです。 従って新妹やPT妹の場合は經紀人のつける客のコントロールが極めて重要で、震洲のようなしっかりした幹部にまかせないと女の子たちは大変、危険なのです。

蔓蔓は、まさしくこの手口でやられてしまいました。Vickyが他の酒店を巡回していて不在であり、私の包廂を出た後、彼女は悪徳幹部に2人のK桌が好きな小姐2人とともに包廂に連れて行かれてしまったのです。すべて幹部の策略でした。2人の小姐は元々、Kを吸引しながら複数の客とセックスすることを好むアバズレで、ヤミ価格で結構な値段と言われるKを客からただでもらい、自分も楽しむというK妹でした。客の目的は可愛い蔓蔓に他の公關2人も含めた5人で淫靡な雰囲気をつくり、何もわからない蔓蔓にそのような雰囲気でKを吸引させて、意識がもうろうとしたところを3人の客みんなで次々と彼女を輪姦するという目的だったわけです。 

このような場合、外から見ている行政も彼女たちが意識がもうろうとしていて、端から見て輪姦しているようには見えず、まったく客に抵抗しないように見え、合意であるならば手が出せないため、どうにもできないのです。

ただ、ひとつの方法は女の子自身がKを吸引する前に K客を拒否してただちに包廂をすぐに出てしまうことです。

蔓蔓にはこの危険から身を守る方法の知識がありませんでした。しかし、彼女はバカではありませんでした。Kを勧められたものの、かたくなに拒否し続けたのです。元々、悪徳幹部と客の狙いは極めて可愛い彼女でしたから、イライラした客は彼女の頭を押さえ、テーブルの上にあったKの粉末を無理矢理吸わせたのです。そこが彼女の精神の限界でした。彼女は混乱し、大泣きして大騒ぎしだしたのです。客もやばいと思ったのでしょう。彼女は包廂を追い出されて、ギリギリのところで何とか脱出したのでした。

酒店に行き、包廂に入るため廊下を歩いていると多くはありませんが、泣いて一人でトボトボ歩いている子や大廳で經紀人と泣きながら話している光景などを時折、見かけます。だいたいが、悪徳幹部と組んだ客に手ひどい扱いを受けたり、同じ包廂にいた意地の悪い公關や領枱にさげすまれ続けられたりした場合がほとんどです。そして、そのような状態になった時に女の子を担当している經紀人の人間性や本質が現れると言われています。

戻って来たVickyに見つけられた蔓蔓は、すぐに彼女に大泣きして抱きついてきたとのことでした。そしてVickyは、そのタイミングで私に電話し、簡訊を打ってきたのでした。

包廂でしゃくりあげて泣いている蔓蔓の横で、このような説明を英語まじりの中国語で私に詳しくした後、彼女は私に連絡した理由を話してくれました。その言葉は、聡明な彼女があらかじめ考えて準備していたものかどうかはわかりません。

しかし、その言葉は私の心をとらえ、大きな感動を与える一言でした。

 画像は絶えず、女の子たちにとって危険が潜む包廂の様子です。同じ包廂にいる女の子の組み合わせも重要で、女の子たちにとっては客以外にも多くの苦難があります。私はいつも気の合う子同士を複数呼ぶことを基本としていて、包廂も少し明るめにしています。女の子たちが一番、望むのは安全な上枱です。Kなどの毒品などを使う客は警察に一刻も早く捕まればいいと私はいつも思っていますが、それ以外にもトイレ等へ連れ込まれて強姦される可能性や泥酔させての急性アルコール中毒、同僚小姐からの悪口やつかいっ走りのような扱い、暴力(女の態度が悪かったり、自分の望むサービスを拒否されるとたたく、ひねるなどをする)など人としての風上にもおけないようなことをする壊人も多いです。心やさしい彼女たちが望むもの、それは例え遊びの世界であっても誠実に人としてきちんと接して、楽しくすごすことだと私は思っています。

 なお、ブログの記事に関係ある画像を貼っていきますが、絶対に撮影は禁止ですので、ご注意ください。これらの写真は酒店のスタッフや幹部が撮影し、私に提供してくれている特別なものばかりです。また、画像の無断使用や流用については絶対に禁止です。ご理解をよろしくお願いします。  

包廂圖~3

 K他命にかかわる事件は後を絶ちません。若い子たちも意志が弱い子は簡単に手を出してしまい、転落していきます。酒店では深く潜伏しているのですが、絶対にかかわってはいけません。
420_6e9fcd27f754e7f733b1599e0c3927c6

 K他命の蔓延は現在の台湾の大きな社会問題です。撲滅運動や厳罰の法制化もさかんになっています。
O_20121214150221

  なお、ブログの記事に関係ある画像を貼っていきますが、絶対に転載は禁止ですので、ご注意ください。これらの写真は本人やその友人や私が撮影している私下(プライベート)での特別なものばかりです。従って、私との人間関係のつながりで判断してアップしているものです。画像の無断使用や流用については絶対に禁止です。ご理解をよろしくお願いします。    
 
 このブログは元々、台妹と良い心の交流をもちたいと思っている、あるBBSでご賛同いただいた方々に情報提供する目的で始めましたので、画像等も一定期間をすぎたらほとんどをプライベートモードにしております。プライベートモードは私が友達認証した方が入れますが、コメントなどをお書きいただいたり、メールなどを通じて交流などを深め、ご信頼した方を対象にさせていただいております。酒店と同じような形で一見の方はすぐに認証はできませんので、何度かやりとりをさせていただいてからになります。ご理解のほど、お願いいたします。 

今回の記事はいかがでしたか?
よろしければ、最後に下のバナー2pushのご協力をお願いいたします。
にほんブログ村 海外生活ブログ 海外ナイトライフ情報(ノンアダルト)へ 

 ポイントをためて現金に換えよう!お得なサイト・ハピタスの登録はここから
日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス