私の支払っている金額を聞いた蓉兒はいくつかの新しいことを教えてくれました。悦悦はまだ、入ってまもないのであまりその実情はわからなかったようでした。

彼女は「私は騙されている、もっと安い金額で私達を呼べる」と言った後、さらにはっきりとした口調で次のように言い放ちました。 

「你換幹部比較好。我介紹新的幹部(あなたは幹部を換えた方がいい。私が新しい幹部を紹介してあげる)」

しかし、この言葉がよく私はまだ理解できませんでした。2回目に来た酒店の美麗殿で知り合った蓉兒が、最後の会計の時にインターフォンの声で、私を案内してきた女性がここでは「幹部」と呼ばれていることはわかりました。私は日本語の通り、酒店に所属している役職で、女の子などのマネージメントをしている人間だと思っていました。私の中国語力では当時、具体的にその役割を訊ねることはできす、ただ日本語の幹部という言葉通りの印象がありました。

しかし、蓉兒は私の疑問に筆談用のメモ帳を使いながらていねいにそしてわかりやすく幹部の役割と金の流れを図示しながらていねいに教えてくれました。そして大廳にあるフロントのような所でなぜいつも会計せずに幹部に直接支払いをする理由などがやっとわかりました。

① まず、幹部は酒店に所属している訳ではなく、多くの酒店と契約しているフリーの立場であること。
② 次に各包廂は幹部が借りる形になっていて、その包廂の支払いは幹部がすることになっていること。
③ 従って酒店を経営している公司に支払わなければいけない金額と客からもらった差額が幹部の利益であること。
④ 幹部は自分が連れてきた客の酒店の遊びの指南やリードをし、酒店で小姐を安排する行政と協力しながら客の要求に合う小姐を客の包廂に連れてこれるようにすること。
⑤ 幹部は同時に多くの酒店と契約しており、客の予算やニーズにあわせて行く店のアドバイスをし、同時進行で多くの客のグループを複数の店や複数の包廂でビジネスをしていること。
⑥ 幹部によって価格も異なり、客に与える情報やニーズに応えるレベルに大きな差があること。
⑦ 幹部は評判がすべてなので、良い幹部は客が新しい客を紹介する形で芋蔓式に顧客を増やすため外で客引きをする幹部はそのような顧客が少ないから鶏頭(ポン引き)のようにフリーの客をつかまえること。
⑧ 幹部は嘘をつく者が多く、客と料金や小姐の服務のことで
よくトラブルもあること。

ざっとまとめるとこんなことを蓉兒はていねいに教えてくれました。確かによくわかる話でした。幹部も人間関係の中で客を集め、良いサービスを提供してきめ細かなニーズに応じてくれるという評判を高め、自分の顧客が新しい客を紹介してどんどんビジネスが広がるというやり方は、やはり人間関係を重視する極めて台湾らしい方法でした。

さらに蓉兒は続けて言いました。あなたのような外国人は良い幹部と知り合うのが難しい、なぜならば良い幹部は自分の顧客から新たな客を紹介してもらうという形をとっているので、酒店に遊びに来ている台湾人と知り合わない限り無理だと説明してくれたのです。だから、顧客の少ない幹部や評判が悪くてすぐに客が離れて自分のお得意様がいなかったりする幹部は街角に立ち、外国人や一見さんのようなよく事情がわからない客を見つけて高い金額をふっかけるしかないとも言いました。

まず、利用するのに絶対必要な幹部を見つけることが難しいため、台式酒店になかなか日本人のような外国人が来ることができないこと、そして偶然、街角に立っている幹部を見つけて来たとしてもそのような幹部は一見さん相手と割り切っているため、金額が高かったり、客の面倒を見なかったりするので、外国人客は複雑な酒店の仕組みがよくわからず、すぐ来なくなってしまうというのが彼女の論理でした。

今考えると思い当たることばかりでした。当時、中国語力の乏しかった私は幹部に言われるまま酒店に来ていましたが、適切な相場の価格や正しい金額がわからず、さらにはこの程度の仕組みがわかるまで3ヶ月近くを要したのです。もちろん、支払金額がそんなに安くはないこともあって煩雑に来ることができないこともありましたが、たった一人、遊び仲間もおらず、この世界に入ってきた私は蓉兒に出合わなかったらもっとわからないまま、ただ、日本人が少なく人目につかない店というだけで何ヶ月もすごすところでした。

私は蓉兒に「
我是只日本人的客人。為什麼你幇我?(私はただの日本人の客なのにどうして私をそんなに助けてくれるの?)」と聞きました。

彼女は答えました。私はその時に
蓉兒が言った言葉を忘れることができません。

「你是好的人。而且你是誠實的。因為你常常找我。我知道了你常常等等我的下枱。日本人是只色狼很多。可是你是不一様。你有興趣台湾的生活、我遇到日本人像你第一次了。所以我決定照顧你、我支持你一點一點」

(あなたはいい人だ。その上誠実だよ。なぜならばあなたはいつも私を捜し、私が前の客の仕事が終わるまで待ってくれていたのを知っていたんだよ。日本人はただスケベなだけの奴が多い。だけどあなたはちがう、台湾の生活についてとても興味をもってくれた。あなたのような日本人に行き会ったのは初めてだよ。だから私はあなたの面倒を見て、あなたの応援をちょっとばかりすることを決めたんだ)

正直言うと私は、そんなことは思ってもいませんでした。ただ、蓉兒や仲の良い同僚の小姐が行き会った日本人客は皆1回きりしかしか興味本位で来ただけで継続しては来ず、ただセックス目的やさわりまくる日本人ばかりだったとのことでした。私も男ですからスケベなのは当り前ですが、台湾でビジネスさせてもらっている立場から日本人の信用や評判を落とすようなことはしたくなかったことに加え、スケベよりも台式酒店という不可思議な世界そのものに興味をもっていただけでした。そして、中国語があまりできない私に対して明るく、いつも私の質問に誠実に答えてくれた可愛らしい蓉兒が大好きだったので、彼女をいつも指名していただけでした。

しかし、
蓉兒は彼女が他の客につき、上枱状態が続いて、私と結局逢えなかった時も、私がいつも彼女を指名し、待っていたことは酒店の安排(手配のこと)を担当する行政から聞いて知っていました、「あの一人でよく来る変わった日本人、今日も蓉兒を指名して待ってくれてたよ」と。

そして実は
蓉兒を待つ間に呼んでいた小姐たちも蓉兒が来たらすぐに換枱しなければいけなかったので申し訳なくてあまり摸摸などをせずに話をしながらビールを飲むことが多かったのです。その時に「どうして楽しまないの?私が嫌いなの?」と他の小姐に聞かれることが多く、私は「いや、嫌いじゃないけど、僕は蓉兒に逢いに来たので、女性だったら誰もいいわけではないし、僕のような日本人に誠実に接してくれ、楽しませてくれる蓉兒に申し訳ないんだ」とつたない中国語でよく言っていました。酒店の人間関係は狭く、そのような話を正職でほぼ毎日上班していた蓉兒はすべて知っていました。

それがこんな形でかえってくるとは思ってもいませんでした。

思いもよらぬ展開があって、私は酒店の小姐から新たな幹部を紹介されることになりました。誠実に彼女たちに接していくことがこんな夜の世界でも通じることに私はちょっとした感慨を憶えました。

そして、初めて私に華麗な世界を見せてくれた女性幹部に別れを告げ、
蓉兒から紹介された新たな若い男性の幹部を伴い、酒店を舞台にした本当の物語がここから始まることになりました。

 画像は当時のプロモ写真です。いろいろなコスプレの制服をクラブのセールスポイントにしており、いろいろな玩遊戯を行っていたユニークな独自路線の制服店でした。残念ながら禮服店に2010年の秋頃に路線転換しました。しかし、ビジネスはあまり良好ではなかったようで、このクラブは路線変更が多く、店名もよく変化し落ちつかない店でした。

 なお、ブログの記事に関係ある画像を貼っていきますが、絶対に撮影は禁止ですので、ご注意ください。これらの写真は酒店のスタッフや幹部が撮影し、私に提供してくれている特別なものばかりです。また、画像の無断使用や流用については絶対に禁止です。ご理解をよろしくお願いします。   

酒店派對角色扮演1

酒店派對角色扮演2

 このブログは元々、台妹と良い心の交流をもちたいと思っている、あるBBSでご賛同いただいた方々に情報提供する目的で始めましたので、画像等も一定期間をすぎたらほとんどをプライベートモードにしております。プライベートモードは私が友達認証した方が入れますが、コメントなどをお書きいただいたり、メールなどを通じて交流などを深め、ご信頼した方を対象にさせていただいております。酒店と同じような形で一見の方はすぐに認証はできませんので、何度かやりとりをさせていただいてからになります。ご理解のほど、お願いいたします。 

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