「有著悠久歷史、古樸風情的鹿港。台灣俗諺裡有一句『一府、二鹿、三艋舺 』 的」 

(すごく歴史があってね、昔の風情が鹿港はすごくあるんだよ。台湾人のことわざにね、一府(台南のこと)、二鹿、三艋舺というのがあるんだ )

芊芊は鹿港に行く高速道の中で鹿港について、いろいろと教えてくれました。清の時代、台湾の3大港として発展、府城があった台南、米の集積地として栄えた中部の鹿港、茶や木材の集積地として発展した台北の艋舺。台湾人は今でもこの鹿港が台湾の西部のちょうど真ん中あたりにあるため、この鹿港より南に有る港を「下港」、北部にある港を「頂港」とよく言います。この鹿港が台湾の南北の境界となっているというのが、台湾の感覚で、南部人というのはこの鹿港より南の出身の人たちを一般的にはさします。

芊芊はこの鹿港にやはり國中の時に来ていて、台湾の歴史や古跡についての校外学習に来ていました。芊芊は基本的に何でもこなす能力がありましたが、理数系はやや弱く、語学や歴史、地理、文学など文科系の学問分野は極めて得意で、特に歴史や地理的特徴を調べ、まとめていくことは最も得意としていました。彼女が日據時代の台湾を高中の時に大きな学習テーマとして取り組み、その内容が教育委員会や学校から称讃されたことは以前のブログで書きましたが、この鹿港は台中から近かったこともあり、その手法の素地を國中時代に獲得したところでした。 従って、私は芊芊とともにどちらかというとマイナーな鹿港の旧跡をも実はこの時、訪れています。一般的な鹿港の観光としてガイドに掲載されているところはもちろん、行っていきましたが、どちらかというと芊芊と私ぐらいしかいないような閑散とした古い街並みの方が印象に残っていたりします。

さて、鹿港に夜に到着した私たちは、まず、鹿港の一番の中心である天后宮に向いました。

2_鹿港不見天街夜景

天后宮は台湾全土にある媽祖廟であり、台北の西門街にもありますが、最も古いのは台南の天后宮と言われていますが、ここ鹿港の天后宮はやはり歴史と伝統がある大きな宮です。鹿港の街並みはこの天后宮から南の龍山寺までの中山路を中心に栄えていて、夜到着した私たちがここにきたのも、芊芊がこの周辺は夜でも賑わっていて吃飯にも便利という思惑もありました。

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確かに人も多く、宮の附近は小さな小吃店や屋台が数多く出ていました。鹿港の特徴はすごく電飾や提灯や幻燈が多くて、夜は本当に中華的な雰囲気に溢れていることです。

「應將每年元宵節、分置於各地寺廟展示之花燈、予以集中,以便民眾觀賞的」

(毎年元宵節には、それぞれの宮や廟がたくさんの花燈を飾って、すごく多くの人が見に来るんだよ)

芊芊とこの鹿港の台湾一美しいと言われる鹿港の台湾燈會をぜひ、見に来たいと思っていましたが、結局、見ることはできませんでした。規模もすごく大きくて交通規制をしながら道いっぱいに飾られる電飾や花燈を機会があれば、ぜひ、見に行きたいと思っています。 
2012 台湾燈會在鹿港

このサイトは2012年の鹿港の台湾燈會の様子を美しい画像で紹介していますから、ぜひご覧下さい。本当にきれいな花燈が美しい画像で数多く紹介されています。
夜遊鹿港老街~九龍盤天

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さて天后宮に到着した私と芊芊は賑やかな宮の中に入っていきました。多くの人がまだ参拝していて、台湾における媽祖への信仰心の強さをいつもながらに感じることができました。本当に立派な宮で彫刻や木造の装飾が素晴らしく、目を見張るような美しさがあります。しかし、その美しさを壊すように電光掲示板もあったりして、カオスの台湾の雰囲気はもちろんかもしだしていて、入口の所にはコンビニの全家もあったり、何がなんだかよくわからない世界になっています。台北に比べるともっと庶民的、土着的な感じがあって、芊芊が言うようになかなかの風情がありました。

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特に 藻井と呼ばれる天井の木彫は見事で芊芊が説明をしてくれました。 

「鹿港天后宮三川殿內的八卦藻井是很有名的。藻井是建築物中最尊貴的做法、它的功能為隔斷過高的空間,以保持室溫及避免灰塵下落、藻井的做法能塑造室內富麗堂皇的效果」
(鹿港の天后宮三川殿にある八卦藻井はすごく有名なんだよ。藻井は建築技術の中でも最も尊敬されるべき技法でね、天井の高すぎる空間を遮断して温度を保って誇りが落ちないようにする効果があるの。藻井を造ることは室内を豪華絢爛にする効果もあるのよ)   
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私たちは境内の小吃店があるあたりの喧噪と比べるとやや人影が少ない宮の中でいつものように拜拜。拜拜するときの芊芊は形式的な雰囲気はいつもまったくなく、しっかりと名前や住所を唱え、お祈りごとを口ずさみます。小さな声でいつも聞き取ることはできないのですが、彼女はお祈りしたいことがいっぱいあって、神様の種類によってその願い事を変えるという特徴がありました。この時、芊芊はきっと台中に戻ったことをきっかけに、少しずつ自分の生き方や運命を積極的に変えたいと考えていたように思います。とても信心深かった彼女はいつも自分を祈りを捧げるときに必ず、しっかり見つめ直していたように思えてなりません。

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宮の境内は夜独特のちょっと怠惰な気怠い雰囲気も流れていて、南国独特の生暖かい風がゆったりと吹いていました。多くの人々が宮や廟にはやってきますが、それぞれの思いがあり、そして、生きていることの意味を再確認しにやってきます。心を解放することができるという側面を宮や廟はもっていて、そこに佇む人々の様々な表情は私たちに人生の意味や生き方を時として示唆してくれます。楽しく談笑するおじさんやおばさん、一人寂しく座り込む人、疲れ果てた表情で彷徨う人。神・ 媽祖はそれらの人々をすべて温かく迎え入れ、そして、心の中にあるそれぞれの祈りを受け止めています。

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「芊芊、一起吃飯吧!而且我們找今天的住宿」

(芊芊、ご飯食べに行こう!それと今日泊まるところも捜さないとね)

敬虔な表情で祈りを捧げていた芊芊の表情は、柔和な表情に変わり、私の腕をいつものように引っ張り出しました。

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