「探していた、見失っていた光はロンドンの風の中にありました」 アナウンサーの涙の実況、ジーンときました。

日本女子バレーボールチーム・火の鳥ジャパン が韓国を3-0のストレートで破って銅メダルを獲得。昨日の男子サッカーのリベンジも果たしてくれました。迫田選手が大活躍、28年ぶりのメダル獲得。かつては「東洋の魔女」と言われたバレーボールも世界のパワーバレーの前にこのところ沈黙、なかなかメダルに手が届きませんでした。しかし、この試合はブロックポイントが0点でサーブとつなぎで勝利。準決勝ではブラジルのレシーブが素晴らしく、サーブで崩すことができませんでしたが、今日は再び、好サーブを連発。子育てする中、全日本に復帰した大友愛選手や長い間、日本のセッターを務めてきた竹下選手、若い頃から才能を認められ、3大会目の出場となった中核の木村選手などの喜びは格別だと思います。



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チームジャパンのロンドンオリンピックの特徴は金メダルは少ないものの、銀メダルや銅メダルが多く、メダル獲得総数は最も数が多かったアテネオリンピックにほぼ迫るということ。トップにはなかなか至れなくてもトップレベルの選手層が厚くなっているのだと思います。金メダルをとった3連覇のレスリング・吉田選手や伊調選手、苦労人の小原選手、不振の柔道の中、一人金メダルをとった松本選手、予選の失敗から立ち直った体操の内村選手などももちろん素晴らしいのですが、銀メダルや銅メダルにも今回はいつものオリンピック以上に輝きがあったものが多いようにと私は感じています。

その輝きは、決して金メダルに劣らないのではないでしょうか。

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先ほどNHKのロンドンオリンピック名場面集(8月10日まで)を見ていましたが、視聴者が選んだ名場面上位は金メダルをとった場面ではない傾向があって、多分、それは金メダルをとるということよりも今までの挫折や失敗を乗り越えてメダルに手が届いたということが人の心を打っているような気がします。

ただ、体操団体の抗議による4位から銀メダルへの変更、柔道の海老沼選手の前代未聞のジュリーによる誤審提訴での旗3本変更、女子サッカーのカナダ・アメリカ戦や決勝戦でのハンド判定は残念なことでした。、さらに特に言語道断だったのはボクシング清水選手のアゼルバイジャンの選手との一戦における3度のダウンをとらない明らかにおかしな判定とそれに伴う審判の追放などはちょっと考えられない事件でした。世界的な注目を浴び、紙一重の差を競うオリンピックのような大会での審判の判定の在り方を考えさせられますね。
Azərbaycanlı boksçu Məhəmməd Abdülhəmidovun Yaponiyalı(ボクシング清水選手の誤審試合動画)
旗判定が一変・・・柔道、競技に水を差す「ビデオの目」 ソース:日本経済新聞

それと私が愛読している日本経済新聞(仕事柄、読み込んでます)の記事やコラムはなかなか、各界の専門家が書いていて、いい文章や実務的な内容(時には?と思うことももちろんあります)が多く、読み込んでいくといくつかの示唆を得られることがよくあります。皆さんもちょっとご覧になってみてください。英文版・繁體中文版もあり、速読すると日本語の表現との比較ができ、語学の勉強のためにも効果があります。
日本経済新聞WEB

このブログは台湾の夜世界のことを主題としていますが、それを鍵として私が知り得た台湾社会の文化や習慣、社会風俗を知ってもらうことをひとつの目的にしています。

私のポリシーは多くのエッセイやコラム、本を読んで良い文章に触れ、そして、社会的な知識や話題となる事象、科学技術やスポーツなど幅広い素養を身につけていくこと。語学はそのためのツールのひとつと考えています。薄っぺらい素養のない人は社会的な尊敬を得られないのではないかと私は思っていて、下俗な話題から政治・経済、先端技術まで多くの話題に触れるようにしています。夜の世界でも人と人のつながりや心の交流を深めるには、このような素養は不可欠というのが私の価値観のひとつで、薄っぺらい人は人間関係をより深めることができない、信頼されないとも思っています。

実は皆さんは私が文科系と思っているかもしれませんが、大学は理科系の学部の卒業。数学や物理・化学、英語といったところが深い興味・関心があるのが本当のところです。

 世界の各国で一番人気のあるスポーツの分布図(クリックすると拡大して別ウィンドウで開きます)
<Popular sports of the world>
Popularsports

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こちらは私が北南米に駐在していた頃の愛読誌・ニューヨーク・タイムズのコンテンツ。全般的にニューヨーク・タイムズは英文を読む練習にもなるカチッとしたリーガルな文章が時事的な内容で多く、お勧めです。
The New York Times Olympics Results(メダル数が年代・国別にビジュアルでわかる優れたコンテンツです)

さて、ロンドンオリンピック、 皆さんは印象に残った場面、どれぐらいありましたか?まったく、興味のない方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような方でも少しは世間の話題でもあったから見られたでしょうか。

マイナースポーツと言われる女子ウェイトリフティングで親子2代の銀メダルをとった三宅選手。

日本の歴史において、4位が最高でどうしても手が届かなかった中、結束力で銀メダルをとった女子卓球団体とバドミントンのフジカキペア。

お家芸と言われる日本柔道の重荷を背負い、勝たねばいけないというプレッシャーの中、決勝ではわずかに力及ばず敗れた杉本選手や平岡選手、海老沼選手、中矢選手の悔いとくやしさのメダル。

金メダリストの姉と比較されながらも、頑張り続けた女子柔道の上野選手の銅メダル。

チームジャパンの結束を見せた水泳のメドレーリレーにおける男子の銀メダルと女子の銅メダル。水泳のチームジャパンはいつも「27人で戦っている」と皆がコメントしていました。個人競技である水泳ではこのような意識が功を奏したのでしょうか。金メダルはないものの、水泳チームとして最多のメダル数を獲得しました。
すべて北島のおかげ、競泳日本、輝いた戦後最多メダル ソース:日本経済新聞

準決勝で強豪ドイツに残り2秒から太田選手が執念で追いつき、逆転した男子フェンシング団体。

最後に10点を射貫いた銅メダルのアーチェリー女子団体と準決勝逆転の一射を放った古川選手の銀メダル。

北京では出場すらできず、双子の兄に負けず、頑張り抜いた男子レスリングの湯元選手。

アゼルバイジャンの選手を何度倒しても一度は判定負けしたものの、提訴で勝ち上がり、日本に44年ぶりのボクシング銅メダルをもたらせたバンタム級清水選手。まだ、村田選手も48年ぶり金メダルの可能性を残していますね。

ブラジル・フランスと激しい闘いを勝ちきり、アメリカ戦では素晴らしいゲームを見せてくれたなでしこの銀メダル。決勝戦はTVの視聴率からすると日本人の4分の1がウィークデーの夜中から未明に応援するという常識的には考えられないサポートと注目度でした。
なでしこ 誇れる銀 世界に伝えた女子サッカーの魅力 ソース:日本経済新聞
なでしこ、示した進化・・・未来へ夢つなぐ銀 ソース:日本経済新聞

そして、28年、日本の一時はお家芸とまで言われ、東京・メキシコ・ミュンヘンでは輝かしい一時期を創っていたバレーボール復活の銅メダル。まさにニックネームの通り、フェニックスのように粘りのバレーが蘇りました。

男子テニスで正式競技としては久しぶりに1920年のアントワープ大会以来、世界のベスト8まで勝ち上がった錦織選手の活躍と快挙。 

女子レスリングで4階級のうち、たった一人だけメダルをとることができなかった浜口選手と彼女を支え、応援し続ける家族の姿。きっと仲のいい家族なんだろうな。

6人が15歳・16歳の頃から親元を離れ、ロシアを拠点に活動し、そのチームワークで12年ぶりの決勝進出をなし得た新体操のフェアリージャパン。

メダルにはあと一歩手が届かなかったものの、スペインをはじめ、世界の強豪を相手に無失点で準決勝まで勝ち上がり、素晴らしい走力とポゼッションサッカーを見せてくれた男子サッカーU-23の選手たち。
男子サッカー はまった落とし穴 44年ぶりのメダル逃す ソース:日本経済新聞

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4年に1回、私たちの心を感動させてくれるオリンピックもいよいよ終わりが近づきました。日本選手団のがんばりは私たちの何気ない日々にエネルギーを与えてくれるものでした。毎日、寝不足でしたが、LIVEで見る感動は何にも代え難いものがあります。

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それはきっと私たちが達成できないような領域で、逞しい精神力をもって競技をする選手たちにきっと心を動かされることがあるからです。努力とか忍耐とか、泥臭い真面目さを好まない人もいますが、私は人の心を動かすものは最後はそのようなものだと思います。

当然、オリンピックは選手にとってはビジネスチャンスであり、国によっては兵役の免除があったり、莫大な報奨金があったりします。しかし、きっと最後のギリギリの場面では、無心でただ、自分が長い年月をかけて積み重ねてきたものをゲームやプレイ、演技の中で表現しきるという気持ちが心のほとんどの部分を占めているのではないでしょうか。

だからこそ、一生懸命やる姿は人の心を打つ。

結果が伴えば、それは一番のハッピーエンドですが、勝者がいる限り、敗者もいます。メダルをとれなかったとしても、あるいは金メダルをとれず、銀メダルや銅メダルに終ったとしても「今まで積み重ねてきた過程」という、その輝きは人生の中で色あせることなく、きっと煌めき続けるのではないでしょうか。

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PS ボクシングミドル級・村田選手、48年ぶりの金メダル。半世紀ぶり、東京オリンピック以来という偉業ですね。第3ラウンドは苦しい中、相手のクリンチの反則による+2点にも助けられて、しのぎきりました。後半が得意な村田選手にしては第1ラウンドからとばす、珍しい展開でしたが、先制した第1ラウンドの貯金がききました。

ボクシングの重量級で日本が金メダルをとること自体、素晴らしい快挙です。これでメダル数は最多だったアテネオリンピックと並びました。 素晴らしかった日本選手団の活躍に心から拍手を送りたい気持ちです。

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48年前の東京オリンピック・ボクシングバンタム級の決勝で韓国人選手を破って、金メダルをとられた桜井孝雄さんの勇姿。この1月に他界されていますが、きっと天国から見ておられ、喜んでいらっしゃると思います。
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PS レスリングのフリースタイル66Kg級でも米満選手がソウルオリンピック以来となる24年ぶりの金メダルを獲得しました。ついにアテネオリンピックを抜いて、最多のメダル獲得になりました。序盤の柔道でなかなかメダルを獲得することができなかったものの、かつてお家芸と言われたレスリングで合計4個の金メダル。今回のオリンピックはかつて日本が強かった競技の復活の兆しが見えたオリンピックでした。マラソン中本選手も6位入賞。新体操団体も7位入賞。最後まで日本選手団の健闘が光りました。

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